研究分担者 |
村田 晶 金沢大学, 工学部, 助手 (30283097)
池本 敏和 金沢大学, 工学部, 助手 (60311677)
北浦 勝 金沢大学, 工学部, 教授 (70026269)
中村 裕昭 (株)地研コンサルタンツ, 部長(研究職)
吉田 雅穂 福井工業高等専門学校, 講師 (90210723)
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研究概要 |
これまでに本研究グループによって提案されている強震記録を用いた液状化判定指標を整理し,各指標の精度とそれぞれを組み合わせた場合の精度について検討を行い,総合的な液状化判定指標を作成した.これらを我が国で得られた100地点の強震記録に適用したところ,液状化地盤と非液状化地盤を明確に判別できることが明らかとなった.つぎに,液状化判定がリアルタイムに行えるように,液状化判定指標の算出方法を改良した.すなわち,地震発生直後から強震記録を逐次計算することにより,液状化の発生と同時に検知情報を発信できるように検知指標を改良した.これについても100地点の強震記録を用いて検証を行った.その結果,検知精度を下げることなく,従来の指標よりも数十秒早く,液状化の検知情報を発信できることが明らかとなった. つぎに,1999年台湾・集集地震,2000年鳥取県西部地震の強震記録を新たに収集し,液状化検知法の精度についてさらに検討した.台湾・集集地震においては断層変位が地表面に現れたことから,断層運動に伴う長周期化が強震記録に見られ,これを液状化による長周期化と区別しなければならないという新たな問題点が明らかになった.また,鳥取県西部地震においては,ボーリングデータを用いた解析により明らかに液状化が発生したと考えられる地点において,地表面に噴砂・噴水などの顕著な液状化痕跡が現れなくても強震記録から液状化を検知することができた.さらに,強震記録に反映される液状化の情報が鉛直,水平方向にどのような範囲まで有効なのかについて,鳥取県西部地震における強震記録をもとに検討を行った.
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