研究分担者 |
高橋 重雄 運輸省港湾技術研究所, 水工部, 砕波研究室長
神野 健二 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (80038025)
落合 英俊 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (00039679)
安福 規之 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (20166523)
鳥井原 誠 大林組, 技術研究所, 主任研究員
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研究概要 |
サクション基礎とは,茶筒状のケーソンを逆さまにして海底地盤上に設置し,基礎内部からの強制排水させることによって発生する基礎内外の水圧差(サクション)を利用して,基礎を海底地盤中に根入れする新形式の基礎である。この基礎の支持力特性および変形特性を明らかにすることも目的として,海底砂地盤を想定した模型実験および有限要素解析による変形解析を行った。得られた結論をまとめると以下の通りである。 1)砂地盤上に設置したサクション基礎の破壊モードは,相対密度が約85%の砂地盤においては全般せん断破壊を生じ,60%以下で局所せん断破壊モードに移行する。 2)サクション基礎の支持力は,相対密度の等しい地盤に対して基礎の形状の変化にかかわらず中実基礎の約9割以上の支持力を発揮することができる。ただし,極限支持力に達するまでに必要となる変位量は,中実基礎に比べ大きくなる。 3)サクション基礎の鉛直荷重と水平荷重に対する支持力は鉛直方向の支持力から算定することができる。 4)サクション基礎は,水平力に対して既存の基礎に比べて基礎の変位が大きくなる可能性がある。そのため,水平力に対する基礎の水平変位の検討がより重要になる。 サクション基礎周辺地盤の降伏領域の発生モードは基礎内部と周辺地盤の粘着力の比によって異なる。粘着力の比が小さな場合には滑動に対する検討,粘着力の比が大きな範囲ではすべり破壊に対する検討が必要である。
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