研究課題/領域番号 |
11555146
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
城 攻 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00002014)
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研究分担者 |
柴田 拓二 北海道工業大学, 工学部, 教授 (30001142)
北野 敦則 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (80250471)
後藤 康明 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90170472)
小林 朗 (株)日鐵コンポジット, 主任研究員
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キーワード | 鉄筋コンクリート柱 / 鉄筋コンクリート壁 / 耐震補強 / 炭素繊維シート / ハイブリッド繊維シート / 鋼板 / せん断強度 / 靭性 |
研究概要 |
本年度は、壁と柱が接合する鉄筋コンクリート造架構の炭素繊維(以下CFR)補強方法と、アラミド繊維(以下AFR)およびガラス繊維(以下GFR)とCFRとのハイブリッド繊維の力学性状とを、実験的に検討した。 (1)腰壁付きRC柱の剪断補強に関する実験的検討=昨年に続き、腰壁の付いた逆T形試験体を対象にして、腰壁の柱に対する偏芯接合と極短化柱(窓開口部柱高さスパン比0.5)を影響要因とした3体を作製した。前者は、偏芯接合による剪断強度低下性状と、腰壁および柱脚部のCFRシート及び鋼板による補強方法の改善効果を明らかにした。後者は、前年度試験体とも比較して、シアスパンが小さくても靭性のある補強法が得られることを示した。 (2)窓開口を有する耐震壁-柱架構の剪断補強に関する実験的検討=1層1スパン耐震壁架構の中央に窓開口がある試験体を4体作製した。その剪断抵抗性能の改善方法としてCFRシートの巻き付けと柱-壁接合における山形鋼定着の組み合わせを(1)柱、(2)柱+袖壁、(3)柱+袖壁+腰壁の3段階で検討し、補強部位と剪断強度上昇および靭性向上の両面での効果を明らかにした。 (3)ハイブリッド繊維シートの力学性状に関する実験的検討=CFRによる剛性増大とAFR叉はGFRによる延性増大を発揮できる両者の混合比および配列に関して、薄鋼板をべースにした材料試験体を各種製作して、その引張試験によって効果的な混合比の存在を明らかにした。また、梁形試験体の下面に貼り付けて、鉄筋コンクリート部材としての性能評価を行った。
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