研究課題/領域番号 |
11555158
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
研究機関 | 高知女子大学 |
研究代表者 |
中村 洋 高知女子大学, 生活科学部, 教授 (10024209)
|
研究分担者 |
島崎 佐智代 高知女子大学, 生活科学部, 助手 (80305804)
井川 憲男 株式会社竹中工務店, 技術研究所・基礎研究部, 主任研究員
古賀 靖子 九州大学, 大学院・人間環境学研究科, 助教授 (60225399)
|
キーワード | IDMP(国際昼光測定プログラム) / 日射実測資料 / 昼光実測資料 / ALL SKY MODEL / 昼光日射測定機器 / 天空輝度分布 / 昼光の発光効率 / 直射遮蔽ボール |
研究概要 |
本研究の平成11年度の研究実績は概ね以下の3点に纏めることができる。 1.昼光の発光効率に関する研究 昼光の発光効率については、実測による既往の研究や提案がかなりある。しかし、実際に有用なものは見当たらない。本研究の担当者らが運用するIDMP(国際昼光測定プログラム)の東京の測定所で収集している膨大な実測資料を駆使し、先に提案しているALL SKY MODELに基づき、晴天空から曇天空まで、また直射光、天空光、などあらゆる天空状態に対応する昼光に関する発光効率を詳細に検討しこれを体系的に纏めた。この研究成果は、SOLAR ENERGYに投稿している。 2.ALL SKY MODELの構成方法の改良 ALL SKY MODELは、本研究の担当者らがかねてから提案している標準天空(STANDARD SKY)である。昼光照明の予測計算や計画の前提として必須の天空輝度分布を、グローバル照度に基づき予測設定するものである。従来は、IDMPの実測取得資料に基づき、また、各氏の研究成果に基づく提案を加味して構成していた。これを、IDMPの実測取得資料でのみ構成するように、構成方法を改良した。この研究は現在進行中で未完であるが。その成果の概要は、海外の研究者の注目を惹いており、現在ロシアの照明学会から論文(英文と露語の2誌)として投稿依頼がきている。 3.IDMPの研究クラスの測定機器の改良と整備 現在、本邦の内外で適用しているIDMPの測定機器の大部分は、かなり以前に本研究の担当者らが開発したものである。これらの機器を再検討し、その一部を改良した。例えば、全天空照度と天空放射照度の測定に用いている遮蔽リンクに代わる遮蔽ボールを開発し、これを直射照度と直達放射照度の測定に用いる赤道儀に装着し、これらの測定を一体化した装置を開発した。加えて天空状態を記録するためにビデオに直結するデジタルカメラの着装と直射光遮蔽ボールも開発した。これらの測定誤差の検討も試みた。
|