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2001 年度 実績報告書

レーザーAEシステムの高度化による非接触非破壊評価手法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 11555180
研究機関東京大学

研究代表者

榎 学  東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (70201960)

研究分担者 岸 輝雄  物質・材料研究機構, 理事長(研究職)
キーワードレーザー干渉計 / アコースティック・エミッション / コーティング / 微視破壊 / 波形解析 / 非破壊評価
研究概要

本研究では,非接触で媒体表面速度の絶対値が測定可能なレーザー干渉計をAEセンサーとして用いる手法の開発を進めた.これまでにこの手法により非接触でAEを検出できることを明らかにし,高温下でのコーティング材の破壊挙動の評価に適用し研究を行ってきて.ただこの手法には,圧電素子をAEセンサーに用いる接触式のシステムに比べて測定感度が劣るという欠点がある.本研究の目的はシステムを改良し測定感度を向上させることによって,AE検出能力を大幅に向上させることである.
具体的に行った改良点は以下の2つである.(1)もともとレーザードップラー振動計として設計されているこれまで用いてきた復調器を,その測定帯域をAEの帯域に絞り込むことにより,センサーとしての特性を向上させる.また,装置内部で発生する雑音成分を低減させるため,内部回路の見直しを行い,全体としてノイズレベルの低減を図る.(2)個々の干渉計ユニットは,AE以外に電磁ノイズや騒音などによる波形を拾ってしまうが,1チャンネル計測では波形からそれらの影響を取り除くことは困難である.また,不規則雑音成分は避けられない問題である.そこで,同一地点におけるAEを複数台のセンサーで検出し,それらの波形を後から数値平均することによって,立ち上がり位置やAEピークといったAE波形の特徴を損なうことなくノイズレベルのみを低減させることを試みた.
その上でレーザーAE法をコーティング材の熱サイクル試験に適用し,多チャンネルAE計測による割れの発生位置の同定や有限要素法による弾性波伝播シミュレーションによる破壊モードの評価を行い,破壊メカニズムの解明を目指した.またコーティング材の強度には溶射プロセスで導入される初期欠陥が影響すると考えられることから,溶射後の冷却過程でのAE発生挙動をモニタリングし,溶射条件が欠陥の発生に及ぼす効果について検討した.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] H.Qiu, H.Mori, M.Enoki, T.Kishi: "Effect of Welding Thermal Cycle and Cold Working on the Ductility of SN490 Steel Under Low and High-Speed Loading"Materials and Science Engineering. A316. 217-223 (2001)

  • [文献書誌] N.Toyama, J.-H.Koo, R.Oishi, M.Enoki, T.Kishi: "Two-dimensional AE Source Location with Two Sensors in Thin CFRP Plates"Journal of Materials Science Letters. 20(19). 1823-1825 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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