研究課題/領域番号 |
11555206
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
谷口 泉 東京工業大学, 理工学国際交流センター, 助教授 (00217126)
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研究分担者 |
大谷 吉生 金沢大学, 工学部, 教授 (10152175)
江見 準 金沢大学, 工学部, 教授 (90025966)
鈴木 正昭 東京工業大学, 理工学研究科・化学工学専攻, 教授 (70114874)
ライオン株式会社, 研究開発本部, 副主席研究員
奥山 喜久夫 広島大学, 工学部, 教授 (00101197)
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キーワード | 静電噴霧沈着法 / LiMn_2O_4 / LiCoO_2 / セラミックス薄膜 |
研究概要 |
本研究は、組成および膜構造の制御されたセラミックス薄膜の製造装置の開発を最終目的とし、静電噴霧沈着法による LiMn_2O_4 および LiCoO_2 薄膜(リチウムイオン二次電池の正極材料)の調整を例に取り、その製膜実験を行った。実験は、プリカーサーとしてリチウムの酢酸塩と硫酸塩、マンガンの酢酸塩およびコバルトの酢酸塩を用い、印加電圧、原料溶液の濃度、液の供給速度、金属ノズルと金属基板の距離、基板温度および基板の材質を変えて行った。 まず、最初に CCD カメラを用いて原料溶液の噴霧状態を観察し、(1)ノズル先端に形成されるコーンの状態により原料溶液の微粒化状態が不規則に変化すること、(2)このコーンは印可電圧、原料液濃度、原料液の供給速度、金属ノズルと基板間の距離により影響を受けることを明らかにした。 次に、安定したコーンを得るための操作条件の探索を行い、溶液濃度 0.02mol/l、流量 0.5ml/h、ノズル・基板間距離 15mm の条件で良好なコーンが得られることを明らかにした。この条件で、基板温度、基板の材質及び噴霧時間を変化させて薄膜の製造実験を行い、リチウムイオン二次電池の正極として好ましいと予想される多孔質状および網目構造を有した薄膜を得ることができた。
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