研究課題/領域番号 |
11555234
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
細野 秀雄 東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 教授 (30157028)
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研究分担者 |
山嵜 正明 株式会社住田光学ガラス研究開発部, 研究員
矢野 哲司 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (90221647)
植田 和茂 東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 助手 (70302982)
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キーワード | 欠陥 / 蓄光材料 / 長残光蛍光 / 輝尽蛍光 / カルシウムアルミネートガラス |
研究概要 |
透明蓄光材料としてバルクガラスと結晶薄膜について検討を行なった。蓄光性の発現は電子を捕獲した状態が室温付近でやや不安定な酸素欠陥と低原子価状態から蛍光を発する発光イオンの組み合わせで電子の伝達系を組むことで実現を図る方針をとった。以下に本年度の研究結果を列挙する。 (1)カルシウムアルミネートガラスを強還元することで生じる酸素欠陥を電子トラップとし、これとTbイオンを組み合わすことで蓄光性発現を実現した。 (2)上記のガラスは長残光蛍光のみでなく、輝尽蛍光も発することを見出した。 そして、酸素欠陥に光電子が1つ捕獲された擬F+中心が後者に、2つ捕獲された擬F中心が前者の性質の発現する際の電子トラップであることを熱ルミネッセンスとESR測定から明かにした。 (3)浅い電子トラップ準位を有するZnGa204結晶を対象にMn2+との組み合わせによる蓄光性の発現を検討した。その結果、強度は弱いながら長残光蛍光が認められた。しかしながら薄膜化すると殆ど蓄光性は観測できなくなってしまった。条件の最適化が必要である。
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