研究課題/領域番号 |
11555235
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
北山 淑江 新潟大学, 工学部, 教授 (70018472)
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研究分担者 |
木島 嘉之 日揮化学(株), 開発研究所, 研究員
松田 泰宏 日揮化学(株), 企画室, 主任(研究職)
児玉 竜也 新潟大学, 工学部, 助教授 (60272811)
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キーワード | 粘土層間チタニア架橋体 / モンモリロナイト / マイカ / サポナイト / 表面積 / 細孔分布 / 光触媒 / 紫外線遮蔽剤 |
研究概要 |
1)粘土層間チタニア架橋体の合成:粘土としてサポナイトを用いたTiO_2-架橋サポナイトの合成はすでに成功したので、平成12年度は粘土としてマイカとモンモリロナイトを用いて、TiO_2-架橋粘土の合成を行った。TiO_2-架橋サポナイトの合成と同様に、酢酸溶液中で多核錯体化したTi^<4+>を粘土層間にインターカレートしたものを合成し、これを大気中で焼成することにより有機物を除去した。キャラクタリゼーションは、XRD、表面積、細孔分布、XPS、UV-Vスペクトルなどを測定することにより行った。マイカ、モンモリロナイトともに架橋体が生成した。比表面積はTiO_2-架橋サポナイトで2.5倍、TiO_2-架橋モンモリロナイトでは50倍、TiO_2-架橋マイカでは100倍に達した。細孔分布の極大値はいずれも4.2nmにあり、粘土による差は見られなかったことから、TiO_2-柱の間隔は粘土による差が現れないものと推察される。 2)粘土層間チタニア架橋体の機能材料への応用:合成した粘土層間チタニア架橋体は、いずれも紫外部にTiO_2による強い吸収があり、紫外線吸収剤として有効であることがわかった。また、合成に酢酸を用いているので、塩酸を使う従来法の製品には残留塩素の影響が現れるが、本研究で得られた製品は白色を呈し、化粧品などに混入できる可能性を見い出した。また、直鎖アルキルアルコールの光分解反応触媒として用いたところ、アルキル基が長いほうが分解され難いことから化粧品基質の分解が抑制できるものと考えられる。
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