• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2000 年度 実績報告書

フォトブリーチング法による屈折率分布型光ファイバの開発

研究課題

研究課題/領域番号 11555251
研究機関東京農工大学

研究代表者

宮田 清蔵  東京農工大学, 大学院・生物システム応用科学研究科, 教授 (90015066)

研究分担者 加田 武史  (株)トリケミカル研究所, 開発1課, 研究員
梁 傅信  (株)トリケミカル研究所, 開発1課, プロジェクトリーダー
戸木田 雅利  東京工業大学, 有機高分子専攻, 助手 (30301170)
キーワード光ファイバー / ポリシラン / フォトブリーチング / ニトロン / 回折素子 / 光導波路 / プラスチック光ファイバ / 光学素子
研究概要

来るべき情報化社会に対応すべく、全家庭を光ファイバーで結ぶFiber To The Home(FTTH)計画が現在進行中である。しかし、現在生産されているプラスチック光ファイバ(POF)は伝送速度が低く、石英製光ファイバは敷設コストが高いなどの課題を抱えている。この問題はPOFの伝送速度は素材の内部屈折率を制御することによって石英光ファイバ並に改善できる。このような媒質内部の屈折率を制御する技術があれば光ファイバだけでなく、平面光導波路、レンズ、回折格子等々、種種の光学デバイスに応用が期待される。そこで、本研究では「作成が容易で量産性に優れた屈折率分布型光ファイバ(GI-POF)の作成」を行うために必要な、光化学反応によって分子構造が変化して褪色する現象(フォトブリーチング、以下PB)を用いてファイバやフィルムに任意に屈折率を制御するための知見を得、その光学素子への応用と素子特性を確認する。
本研究によって以下のような知見が得られた。
1.これまで検討してきたニトロン系の光化学反応物質と比較して、5倍の屈折率変化量を示すポリシラン系材料を得た。
2.ポリシラン系の光化学反応物質の屈折率変化を得るために必要な光照射は数秒から数十秒と短い上、熱によって屈折率分布が崩れることなく、100℃でも変形しないなど優れた特性を示すことが確認された。
3.ニトロン系、ポリシラン系の材料を用いて回折素子、光導波路等の光学素子を作成した。これらの光学素子はフォトマスクを介して光照射することで簡単に機能を付加できることを確認した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Takeshi KADA: "A Fabrication of Refractive Index Distributions in Polymer using a Photochemical Reaction"Journal of Applied Physics. 87・2. 638-642 (2000)

  • [文献書誌] Takeshi KADA: "Refractive Index Change of Nitron Derivatives by Use of Photochemical Reaction"Journal of Nonlinear Optics Special Issue. 24. 111-116 (2000)

  • [文献書誌] Takeshi KADA: "ニトロン誘導体と光素子への応用"オプトロニクス. 19・10. 127-132 (2000)

  • [文献書誌] Takeshi KADA: "紫外光で屈折率が変化する高分子材料の開発"機能材料. 20・12. 28-32 (2000)

  • [文献書誌] 加田武史: "プラスチックオプティカルファイバの基礎と実際"NTS出版、小池康博、宮田清蔵監修. 11 (2000)

URL: 

公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi