研究課題/領域番号 |
11555257
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
大坪 英臣 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (20011132)
|
研究分担者 |
北村 欧 三菱重工業株式会社, 長崎研究所, 主任研究員
鈴木 克幸 東京大学, 新領域創成科学研究科, 助教授 (10235939)
|
キーワード | 船体構造 / 船舶の衝突 / 簡易計算式 / 有限要素法 / 剛塑性解析 / 耐衝突構造 / シミュレ〜ション解析 |
研究概要 |
タンカ〜の衝突における油流出の防止などを考慮する場合、船体構造の耐衝突性を設計段階から対応しなければならない。本研究はこのことに着目し研究遂行する。船舶の衝突における吸収エネルギ〜を推定する方法として、実験による方法、簡易計算式による方法、有限要素法などを用いた詳細シュミレ〜ション解析による方法などがある。 近年の陽的有限要素法による解析技術とコンピュ〜タハ〜ドウェアの進歩により、詳細シュミレ〜ション解析も十分可能になってきているが、依然としてモデル作成、計算ともに非常に時間がかかり、また現状では計算にあたり多くのノウハウを必要とするため、設計の現場において使うことは困難である。したがって、耐衝突構造の設計にあたっては簡易式の適用が不可欠である。現行の耐衝突構造用件の規定で用いられているMinorskyの式の妥当性を検討するため、試解析船に対しT2タンカ〜、Suezmax級タンカ〜が衝突した際の挙動を剛塑性解析に基づく簡易式を用いて解析を行った。船首、船側の双方の崩壊長を等しいとしているMinorskyの式に対して、双方の荷重バランスを考慮することによりそれぞれの崩壊長を計算する方法を提案した。T2タンカ〜との試解析の結果、Minorskyの式は船首、船側の双方の強度が大きく異なるような場合を想定していないため、耐衝突構造を持つような船の設計においては、安全側ではあるが精度の面で改善の余地があることがわかった。簡易解析法は非常に時間のかかる詳細シミュレ〜ション解析に非常に良い一致を見せ、有効なツ〜ルで有ることを示した。すべてをこの簡易解析手法で解決できないため、研究代表者中心に継続研究を行っている。 (約700字)
|