研究課題/領域番号 |
11555260
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
豊貞 雅宏 九州大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30188817)
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研究分担者 |
山口 喜久次 九州大学, 大学院・工学研究科, 助手 (70037943)
丹羽 敏男 九州大学, 大学院・工学研究科, 講師 (10208267)
後藤 浩二 九州大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (60274487)
河野 隆之 三菱重工業株式会社, 長崎研究所材料溶接研究室, 研究員
寺崎 俊夫 九州工業大学, 工学部, 教授 (60029329)
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キーワード | ブロック組立 / 溶接変形推定 / 固有変形 / MPC(多点拘束)法 / 熱切断変形推定 / 固有応力法 |
研究概要 |
近年、実船ブロック製作には、新たな溶接法が開発され、実用化されている。また、鋼材については、高張力鋼が適用されている。そのため、溶接変形推定に際しては、従来の基礎継手の溶接変形データをそのまま適用することはできない。そこで、その不足部分を洗い出し、板継ぎ溶接変形におよぼす溶接方法の影響、ロンジ先付けすみ肉溶接変形におよぼす溶接方法および溶接長さの影響ならびに溶接変形におよぼす鋼材降状強度および変形拘束の影響を検討し、さらに変形推定の基礎データとなる熱効率、比溶着熱の計測実験を行った。そして、溶接変形データ(縦収縮、横収縮、角変形)を固有変形データ(テンドン力、固有横収縮、固有角変形)に整理し直し、現状の造船施行で使用できる固有変形データベースを作成した。 また、日本造船研究協力第237研究部会で実験された平行部ブロックと曲がりブロックの工程毎の変形計測結果と、上記固有変形データベースをもとに各溶接条件から推定されるテンドン力、固有横収縮、固有角変形をMPC(多点拘束)機能を用いて溶接部に与え、FEM解析することにより予測した結果とを比較した結果、各工程の変形を精度よく推定できることが判明した。 さらに、近年、切断の後工程である溶接の自動化が進み、熱切断精度のより一層の向上が要求されている。そこで、熱切断時の変形を定量的に予測する手法を確立するため、LPGガスとプラズマを用いた切断実験を実施し、切断変形発生源の固有応力分布を同定した。この固有応力分布を用いることにより、種々の拘束状態における切断時の変形および残留応力が推定可能となった。
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