研究課題
本研究では機構がシンプルで、あらゆるタイプの曳航体に簡単に取り付けられて、信頼性が高い翼制御形式のハードウエアーを製作した。以下に製作した装置の概要を示す。使用深度:0〜200m曳航速度:4〜20ノット最大横揺れ制御モーメント:1.8U2kg-m(ただしUは曳航速度でm/sec)重量:40kg材質:ステンレス製(フィンはFRP製)先端に装置した発電機用プロペラは流体力を受けて回転し、発電機を回して発電する。これは内部の電子機器と制御翼を駆動するモータに電力を供給するものである。耐圧容器はステンレス製で20気圧までの外圧に耐えられる。また後部の一対の翼は反対称に回転し、曳航体の制御モーメントを発生する。発電機に続いて充電回路とバッテリーを配置している。充電回路はバッテリーの過充電を防止するものであり、バッテリーは供給電力の平滑化を図るためのものである。さらに続いて、CPUを配置している。CPUは翼角・ロール角などを記録するとともに、翼に角度指令を与える。またCPUの後部には傾斜計を配置し、ロール角を計測する。現在は最もニーズが高いロール制御に重点を置いているが、場合によってはピッチの制御も行なう。さらに後部にモータドライバーと翼駆動モータを配置している。現在は回流水槽において連続運転試験を行い、システムの耐久性の検定を行なっている。また現在特許の出願(「汎用型曳航体姿勢制御装置」国有特許出願中、科学技術振興事業団番号2000P030)も行なっている。
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