研究課題/領域番号 |
11555266
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
田路 和幸 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10175474)
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研究分担者 |
高橋 英志 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (90312652)
篠田 弘造 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (10311549)
バラチャンドラン ジャヤデワン 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (80261593)
粕谷 厚生 東北大学, 学際科学研究センター, 教授 (10005986)
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キーワード | ZnS光触媒 / CdS光触媒 / ストラティファイド / 水素発生 / 太陽光 / 光エネルギー |
研究概要 |
本研究は、波長400nm以下の紫外領域の光に水の分解能力を持つ触媒を、さらに波長の長い可視光領域までの光エネルギーを化学エネルギーに変換する触媒と反応系の開発と硫黄化合物の有効利用を基に環境修復を目指す。その光触媒とは、触媒自体が非常にきれいな配列をしたストラティファイド構造を持ち、構成粒子は、粒子径5nmと非常に小さく、また格子欠陥のないナノメータサイズの超微粒子から作られている。 平成12年度は、平成11年度に検討したZnSストラティファイド光触媒とその反応系についての結果を踏まえて次の点に重点をおいて研究を行う。まず、硫黄化合物を取り込んだ反応系の硫黄の無害化と固定化についての実験、次に、CdSやPbSにおいてもストラティファイド光触媒を生成しより太陽光に近いところでの光エネルギーを化学エネルギーに変換による水素発生を目指した。その場合、所有する透過型電子顕微鏡・フォーカスドイオンビーム加工装置やX線回折装置等により、分析・評価を行う。 本年度は、光エネルギーを化学エネルギーに変換する際に硫黄イオンの移動と硫酸イオンの移動に伴う硫酸イオンの各イオンに対する反応現象の確認実験を行った。また、可視光でのエネルギー変換のためにCdS光触媒について、ストラティファイド化し、キセノン光源を用いてフィルターにより紫外光をカットした状態の実験系での実験を行った。 平成13年度は、これまでの実験の成果を用いて太陽光による水からの水素発生を目指した反応系の開発を目指し、ストラティファイド光触媒の実用化を現実のものとするための反応メカニズムの解明と効率のアップを目指すものとする。
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