研究分担者 |
斎藤 満保 宮城県農業短期大学, 農業科, 教授 (50196010)
中嶋 孝幸 東北大学, 農学部, 教務職員 (80241553)
中村 貞二 東北大学, 大学院・農学研究科, 助手 (70155844)
加藤 徹 宮城県農業短期大学, 農業土木科, 教授 (70070224)
中村 聡 宮城県農業短期大学, 農業科, 講師 (00289729)
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研究概要 |
水管理法の基本的な枠組みを作るために,また,深水栽培における施肥方法を確立するために,宮城県農業短期大学の水田において,栽培実験を行った.昨年同様,異なる割合で被覆型緩効性肥料と化成肥料とを混ぜた3肥料区を設けた.5月12日に葉齢4.5の苗を1株3本,30cm×15cmに田植えし,移植後21日目から最上位展開葉のカラーを目安に水位を上げる深水区と,通常の水管理をする慣行区とを設けた.移植後21日目から,1週ごとに生育調査を行い,収穫期となった9月12日に刈り取り,収量調査を行った.また,群落としての生長を解析するために,7月1日,22日,8月4日,24日に層別刈り取りを行った.その結果,施肥法に関わらず,慣行区と比べて深水区では草丈が高く推移した.各時期の草高は深水区の方が高いが,群落の構造としては,慣行区で見られる葉群の階層が上に約10cmずつシフトした状態と考えられ,その傾向は最高分げつ期前から認められた.収量には被覆型緩効性肥料の効果が認められた.また,深水栽培している農家の水田を調べ,聞き取りにより情報を集めた.その結果,深水栽培で収量を高めるには,出穂前40日頃に水を落とす方がよいようであった.また,この時期に水を落としても,貯水型深水栽培と同様に,葉群が上にシフトした形の,丈の高い群落が形成される.従って,7月中・下旬から水を深く溜める場合でも,前もって深水栽培をしておいた方がよいことが分かった.
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