• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2000 年度 実績報告書

殺虫剤の作用機構に基づく新規化合物の探索技術の開発に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 11556008
研究機関特殊法人理化学研究所

研究代表者

永田 啓一  理化学研究所, 記憶学習機構研究チーム, 研究員 (40282321)

研究分担者 松田 一彦  近畿大学, 農学部, 助教授 (00199796)
尾添 嘉久  島根大学, 生物資源科学部, 教授 (80112118)
キーワードイオンチャネル / 電位依存性ナトリウムチャネル / パッチクランプ / ニコチン性アセチルコリン / オキサジアジン系 / 殺虫剤
研究概要

オキサジアジン系殺虫剤インドキサカルブ(JW-062)およびその類縁化合物であるRH-3421には光学異性体が存在し、光学異性体間で殺虫活性に著しく違いがあることが知られている。そこで光学異性体間において見られるそれらの違いのメカニズムを明らかにすることで、これらの殺虫剤の作用機構に関する理解を得るために、電気生理学的手法であるパッチクランプ法を用いて,イオンチャネルに対する作用について検討した.また、これらの殺虫剤は昆虫とほ乳類の間で生物活性が著しく異なることが知られている。そこで、ラットの末梢神経系およびワモンゴキブリの中枢神経より細胞を分離した初代培養細胞を実験に用い、選択毒性機構に関する研究を行った。RH-3421のS体とR体では、殺虫活性はS体のほうがR体よりも高い。それに対して、ほ乳類由来の細胞を用いた実験ではR体のほうがS体よりも、ナトリウムチャネルに対する抑制作用が高かった。一方、昆虫の神経細胞に対しては、S体のほうがR体よりもナトリウムチャネルに対する抑制作用は高く、殺虫活性と相関ある違いとなった。以上得られた知見より,昆虫とほ乳類の間で見られる選択毒性が、これまでとは全く異なる光学異性体の関連した違いにより起きている可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] HAMANO,H et al: "5-[3,3-dimethylbutoxycarbonyl]-4-pentynoic acid and its derivatives inhibit ionotropic γ-aminobutyric acid receptors by binding to the 4'-ethynyl-4-n-propylbicycloorthobenzoate site."Bioorganic & Medical Chemstry. 8. 665-674 (2000)

  • [文献書誌] IKEDA,T., et al.: "Fipronil modulation of γ-aminobutyric acidA receptors in rat dorsal root ganglion neurons."Journal of Pharmacology and Experimental Therapeutics. (in press).

  • [文献書誌] SUGIYAMA,S, et al.: "Insecticidal Activity and Cuticular Penetration of Indoxacarb and Its Decarbomethoxyllated Metabolites In the Housefly, Musca Domestica (L.)"Journal of Pesticide Science. (in press).

URL: 

公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi