研究課題/領域番号 |
11556012
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
植物栄養学・土壌学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
南澤 究 東北大学, 大学院・生命科学研究科, 教授 (70167667)
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研究分担者 |
遊橋 健一 日本学術振興会, 特別研究員
江面 浩 筑波大学, 農林学系・遺伝子実験センター, 助教授 (00332552)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2002
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キーワード | リゾビトキシン / ダイズ / 根粒菌 / アグロバクテリウム / エチレン / マメ科植物 / ミヤコグサ / サイラトロ |
研究概要 |
(1)リゾビトキシン生合成:リゾビトキシン生合成遺伝子のDNAシーケンスと遺伝子破壊による機能解析を行ったことろ、rtxA遺伝子のN末側がセリノール合成、rtxA遺伝子のC末側がジヒドロリゾビトキシン(DRT)合成、新規のrtxCはリゾビトキシン(RT)合成に関与することが推定された。特に、DRT desaturaseであると考えられた。中間体や前駆物質投与実験の結果、遺伝子破壊実験の結果からRT生合成系の推定を行い、RT合成には少なくとも、rtxAとrtxCが必須であることを明らかにした。 (2)エチレンがマメ科植物の根粒形成に及ぼす影響:有限型根粒を形成するマメ科植物のミヤコグサおよびサイラトロにおいても、内生エチレンが根粒形成抑制を起こすことを明らかにし、異種変異エチレンレセプターCm-ERS1/H70Aをマメ科モデル植物ミヤコグサに導入することによりエチレン低感受性ミヤコグサの作出を試みたところ、根粒形成に変化が表れた。 (3)根粒形成におけるリゾビトキシンの役割:リゾビトキシンは、エチレン合成系のACC合成酵素の強力な阻害剤であることを明らかにした。リゾビトキシン非生産変異株により、リゾビトキシンは宿主植物根のエチレン発生を抑えることにより、根粒形成および競合力を、共生成立後期に高めていることが判明した。 (4)リゾビトキシン生産能の付与による形質転換効率の改善:Agrobacteriumを用いた形質転換系において、リゾビトキシンのアナログを添加すると形質転換効率の上昇した。B.elknaiiのリゾビトキシン生合成遺伝子rtxACをダイズ根粒菌B.japonicumおよびA.tumefaciensに導入したが、今のところ、リゾビトキシン生産およびRtxAタンパク発現は観察されていない。今後、他のプロモーターの利用も視野に入れた発現系の検討を行う予定である。
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