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1999 年度 実績報告書

酵母の変異形質に基づく生理活性物質スクリーニング系の構築と利用

研究課題

研究課題/領域番号 11556017
研究種目

基盤研究(B)

研究機関広島大学

研究代表者

宮川 都吉  広島大学, 工学部, 教授 (10116676)

研究分担者 高橋 英俊  雪印乳業株式会社, 生物科学研究所, 主任研究員
平田 大  広島大学, 大学院・先端物質科学研究科, 助教授 (30243603)
キーワードカルシニューリン / MAPキナーゼ / 免疫抑制剤 / Ca^<2+>シグナル / 生理活性物質 / 出芽酵母
研究概要

従来の生理活性物質スクリーニング法には、細胞の増殖阻止活性に基づくものが多い。多用されてきたため、新規物質発見に至る可能性が低下しているばかりでなく、毒性物質を選択するなどの問題がある。今回我々は酵母の特異な変異形質を利用することにより、この変異体を増殖不能に陥らせている原因機構に阻害的に作用する物質を、増殖阻害を解除させる物質として取得する方法を考案した。酵母はある遺伝的バックグラウンド(Δzda1株)のもとで、Ca^<2+>を高濃度に含む培地においてCa^<2+>シグナル伝達系が活性化を受けると、細胞周期G2期で増殖停止がおこる。初年度である本年度は、この条件のもとで、Ca^<2+>シグナル伝達を特異的に阻害する物質は、増殖阻害を解除する性質により容易に検出可能なことを免疫抑制剤FK506をモデル物質として示した。増殖への"正の効果"に基づいて、Ca^<2+>シグナル伝達に特異的に作用する物質の取得を可能にする本スクリーニング法は極めてユニークな方法である。
予備的スクリーニングを実施し、Radicicolがこの系に作用する物質として再発見されたが、ヒット率は、供試サンプル12000に対して2と非常に低かった。その原因としては、本法により検出される物質がCa2+シグナル系に対して極めて特異性が高いことが考えられるが、酵母の薬剤に対する感受性が非常に低いことがもう一つの原因として考えら得る。このために薬剤透過性に関わることが知られているSYR1遺伝子を破壊した株を構築して、感受性を10倍程度高めることに成功した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Z. Cui: "Functional analysis of the yeast SNQ2 gene encoding a yeast multidrug resistancc transporter that corifers resistance to 4NQO"Biosci, Biotechnol. Biochem.. 63(1). 162-167 (1999)

  • [文献書誌] I, C, Farcasanu: "Involvement of Huoredoxine peroxidase typeII (Ahp1) of S. cerevisial in Mn^<2+> homeostasis"Biosci. Biotechnol. Biochem.. 63(11). 1871-1881 (1999)

  • [文献書誌] M. Suda: "Overproduction of EFId, an esseutial translational couponeut, causes abbenant cell morpho logy in yeast"Genes to Cells. 4. 517-527 (1999)

  • [文献書誌] M. Yukawa: "Nps1/sth1, a componeut of chromatin-remodeling complex of S. cerenisial, is required for meiotic genes"Genes to Cells. 4. 99-110 (1999)

  • [文献書誌] 平田大: "新規の細胞周期チェックポイント制御とMAPオナーゼ"実験医学. 17. 124-129 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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