研究課題/領域番号 |
11556032
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
今村 祐嗣 京都大学, 木質科学研究所, 教授 (70151686)
|
研究分担者 |
吉村 剛 京都大学, 木質科学研究所, 助手 (40230809)
奥村 正悟 京都大学, 農学研究科, 教授 (40109046)
藤井 義久 京都大学, 農学研究科, 助教授 (10173402)
簗瀬 佳之 京都大学, 農学研究科, 助手 (00303868)
澤田 豊 京都大学, 農学研究科, 助手 (80226076)
|
キーワード | AEモニタリング / シロアリ食害 / 木質住宅 / 非破壊検査 / メンテナンス |
研究概要 |
本年度は、シロアリ食害によって発生するAE波を検出する装置について、住宅用現場用の小型のデータ処理・転送装置と、そのデータをインターネットを介して収集・監視するシステムを試作した。装置の構成は、現場に設置する装置として、住宅部材にとりつけるAEセンサ、センサからの信号を増幅・ろ波・検波および計数する検出器(これは前年度以前の研究で開発済み)、計数結果をCPUに引き渡すためのインターフェィス(イベントアダプタ)および現場用CPUである。現場用CPUは電話回線やLANを介してサーバコンピュータに対して、現場でのAE計測結果を送信する。計測結果は、現場と離れたクライアント(研究者あるいはシロアリ防除会社など)側のコンピュータや携帯電話から、サーバにアクセスすることによって閲覧・解析が可能になる。本年度は、当面の開発・実験用ツールとして、現場で同時に4ヵ所のAEデータを計測・収集・転送可能な試作システムを開発した。将来的には、計測点数を増やすとともに現場でのCPUを汎用のコンピュータから、専業の現場向き仕様のものに順次転換する予定で、試作システムは今後の改良や拡張を考慮した設計となっている。 上述の装置(ハードウェア)に加えて、本年度はこれらを制御する基本ソフトウェアをも開発した。AEセンサからのアナログ信号を、ディジタル変換し、AE事象計数データとした後、これらをファイルとして、転送する基本ソフトを開発した。具体的には、現場からのデータファイルは、FTPによるファイル転送ないしは、電子メールの形式でサーバに送信される。送信データの基本解析や表示プログラムは開発済みであるが、機能向上や改善は次年度の課題となっている。 本年度は、実際の宅でのシロアリ食害調査および実験室における試作システムの基本性能の検討を行った。またPVDFを用いた現場用のAEセンサの開発や性能解析に着手した。
|