研究課題/領域番号 |
11556044
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
岡本 嗣男 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (40031215)
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研究分担者 |
鈴木 正肚 新潟大学, 農学部, 教授 (70293206)
海津 裕 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (70313070)
芋生 憲司 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (40184832)
田場 佑英 南西糖業株式会社, 徳之島事業本部, 次長(研究職)
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キーワード | サトウキビ / 培養苗 / 株分け / 移植 / ロボット |
研究概要 |
本研究は、サトウキビの培養苗をロボットによって株分け、移植することを目的としている。本年度は、複数の苗からなる多芽体培養苗株を株分けするシステムを設計製作した。試作システムの各構成要素は以下の様になっている。 1.ソフトハンドリングハンド:複数の苗からなるメリクロン苗を傷つけることなく1本ずつ把持するために、柔軟な素材を貼り付けた1対のベルトコンベアとコンベアを駆動するステッピングモータによって構成されるソフトハンドリングハンドを開発した。ベルトコンベアをモータによって前後させることで任意の速度で苗を把持、排出を行うことが可能となった。このハンドは水平多関節高速組立ロボットに装着されており、ロボットの動作とコンベアの移動を連動させることで高精度な苗のハンドリングを行うことが可能となっている。 2.根部切断カッター:実験に用いた苗はセル成型苗であるが、その根部は根鉢を形成し非常に絡み合っている。根の絡みを解し、個々の苗を分離し易くする為には、その根鉢部をある程度切断する必要がある。しかし、土と根から構成される根鉢は柔軟である為、通常の往復刃を持つカッターで切断する事は極めて困難である。そこで1方向のみに刃が動くバンドソーを90度回転させて横置きとし、ハンドで根鉢部をぶら下げて刃を通すだけで確実に切断を行うことできるようにした。 3.根部分離爪:根部を切断することである程度、根部の絡みを解す事が可能だが、さらに確実を期す為根部分離爪を開発した。等間隔で配置した爪を、苗の茎と茎の間に通す事で強制的に苗を分離することが可能となった。分離爪はモータによって加振され、爪の挿入を容易にしている。 以上の構成要素からなるシステムによって、株分けを行ったところ、人手と同程度の能率で作業を行うことが確認された。
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