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1999 年度 実績報告書

温熱的情動感覚(行動性体温調節)解析系の開発

研究課題

研究課題/領域番号 11557003
研究種目

基盤研究(B)

研究機関大阪大学

研究代表者

彼末 一之  大阪大学, 医学部, 教授 (50127213)

研究分担者 永島 計  大阪大学, 医学部, 助手
井上 修  大阪大学, 医学部, 教授 (50159969)
大和谷 厚  大阪大学, 医学部, 教授 (30116123)
キーワード暑さ / 寒さ / fMRI / ヒト / 扁桃核
研究概要

本研究では温熱的情動感覚(行動性体温調節)の神経機構を解析する実験系を開発する.特に、本年度はヒトと動物での並行した解析を大きな目標に以下の検討を行った.(1)ヒトの脳研究に大きな力を発揮するfMRI(機能的磁気共鳴影像法)を用いて、温熱的情動感覚に関連した脳部位を解析するための実験系を開発する.先ず,心理物理学的解析を行うための全身温度刺激装置を製作し、それを用いてヒトに刺激を与えたときのfMRI像を実際に記録して有用性を確認する.装置は寝袋様のもので、精密空気供給装置からの空気が循環する.被験者は健常ボランティアの成人男性の被験者は仰臥位で頭部だけ出してこの中に入る.隣室の空気供給装置からエンビ製のパイプで空気を導く.これで20分25℃、20分10℃、20分25℃の刺激を行って実験中60分間のfMRI像を撮影した.スキャン間隔は6秒とする.感覚量は1分毎に申告する.これにより寒さと脳活性部位との対応を検討した.その結果両側の扁桃体にのみ有意な活性がみられた.これはこの部位が温熱的情動感覚発生に何らかの働きをしていることを意味する.(2)ラット行動性体温調節の実験系の確立を行った.実験はwistar系ラットを用いた.70cm×70cm×50cmの箱に精密空気供給装置より温風(40℃)あるいは冷風(5℃)のどちらかが送りこまれる.箱内にチヤンバー(10cm×50cm×高さ30cm)を置き、体温測定用のテレメータを腹腔に埋め込んだラットをチャンバーに入れる.チヤンバーを10cm×10cmの5つの区間に分け、ラットがどの区間にいるかをフォトセンサーで検出する.冷風獲得行動では箱内には温風が送られる.ラットが報酬域に入ると温風は一定時間冷風に切り替わる.ラットはこのシステムに容易に慣れ、一度で冷風獲得を学習することが明らかになった.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Hosono.T.et al.: "Neuronal action of oxytocin on the subfornical organ of male rats"Am.J.Physiol. 276. E1004-E1008 (1999)

  • [文献書誌] Kanosue,K.et al.: "Inhibitory control of shivering and nonshivering thermogenesis by preoptic warm-sensitive heuvons"J.therm.Biology. 24. 351-354 (1999)

  • [文献書誌] Yoda,T.et al.: "Effects of food deprivation on daily changes in body temperature and behavioval thermoregulation in rats"Am.J.Physiol. 278. R134-R139 (2000)

  • [文献書誌] 彼末一之,永島計: "地球温暖化とヒト"建築雑誌. 114. 30-33 (1999)

  • [文献書誌] 彼末一之: "生理学はじめの一歩"メディカ出版. 189 (1999)

  • [文献書誌] 彼末一之,中島敏博: "脳と体温(暑熱・寒冷との戦い)"共立出版(印刷中). (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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