研究課題/領域番号 |
11557003
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
環境生理学(含体力医学・栄養生理学)
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
彼末 一之 大阪大学, 医学部, 教授 (50127213)
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研究分担者 |
永島 計 大阪大学, 医学部, 助手 (40275194)
井上 修 大阪大学, 医学部, 教授 (50159969)
大和谷 厚 大阪大学, 医学部, 教授 (30116123)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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キーワード | 情動 / 温度 / 行動性体温調節 / fMRI / ヒト / 扁桃核 |
研究概要 |
温室効果ガスによる地球温暖化が人類の大きな問題となっている.またヒートアイランド現象による都市の高温化も毎年のように取り上げられる.都市部においてはクーラーの廃熱でますます気温が上昇しさらにクーラーの利用が増すという悪循環が生ずる.ところで、クーラーをつけるのは「暑い」からである.同様に暖房を入れるのは「寒い」からである.「暑い・寒い」という温熱的情動感覚は行動性体温調節の動因となる.行動性調節は自律性調節(ふるえ、発汗等)と相補って体温のホメオスタシス維持に働く.行動性調節(及びそれを引き起こす温熱的情動感覚)の研究は自律性調節のそれに比べて著しく立ち後れ、その多くは行動をマクロに観察する段階に留まっている.その大きな原因は適当な実験モデルがないことにあった.本研究では温熱的情動感覚(行動性体温調節)の神経機構を解析する実験系を開発した.特に、ヒトと動物での並行した解析を大きな目標に2年間で以下の検討を行った.1)ヒトの脳研究に大きな力を発揮するfMRIを用いて、温熱的情動感覚に関連した脳部位を明らかに出来るような実験系を開発した.2)そのための心理物理学的解析を行えるような全身温度刺激装置を製作、それを用いてヒトに刺激を与えたときのfMRI像を実際に記録して有用性を確認した.3)動物が容易に学習することの出来る行動性体温調節システムを開発した.4)その系を用いて、行動性体温調節に脳のどの部位が関係しているかの予備的なデータを採取した.
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