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1999 年度 実績報告書

WFS1遺伝子異常症の分子病態の解明と遺伝子診断法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 11557012
研究種目

基盤研究(B)

研究機関山口大学

研究代表者

谷澤 幸生  山口大学, 医学部・附属病院, 講師 (00217142)

研究分担者 亀井 信二  山口大学, 医学部, 助手 (30314800)
青木 稔  山口大学, 医学部, 助手 (70304475)
井上 寛  山口大学, 医学部・附属病院, 助手 (20294639)
キーワードWolfram症候群 / 糖尿病 / 遺伝子 / 難聴 / 小胞体 / 視神経萎縮 / in situ hybridization
研究概要

Wolfram症候群は1型糖尿病に視神経萎縮、感音性難聴、尿崩症、精神神経学的異常などを合併する常染色体劣性遺伝性疾患である。最近、我々はWolfram症候群の原因遺伝子WFS1を同定した。WFS1遺伝子は890のアミノ酸よりなる蛋白をコードし、その構造より膜蛋白であることが示唆された。しかしながらその機能は明らかでない。今回、我々はWFS1蛋白の機能の解明のための第1段階として、その中枢神経組織内及び細胞内での局在の解析を行った。
マウスの中枢神経組織内での局在は、in situ hybridizaton法により解析した。抗WFS1抗体はWFS1蛋白のC端部とGST融合蛋白を抗原とし、家兎を免役して作成した。細胞内局材は、正常ヒト皮膚線維芽細胞及びCOS-7細胞を用い、蛍光抗体法及び分画遠心法により決定した。さらに、蔗糖密度勾配遠心法により細胞内小器官における局在を詳細に検討した。ER(endoplasmic reticulum)マーカーとして、Texas Red標識concanavalin A及び抗Grp78抗体を用いた。
WFS1蛋白は、マウスの中枢神経組織では、嗅結節、扁桃体、梨状皮膚及び海馬(CA1)に強い発現が認められた。その他、弓状核や大脳皮質第2層にも発現が認められた。細胞内局在の解析では、蛍光抗体法でWFS1蛋白はreticular staining patternを示し、ERマーカーの染色パターンとほぼ一致した。分画遠心法及び蔗糖密度勾配遠心法の解析でも、WFS1蛋白は主としてmicrosome分画、特にERに局在することが示唆された。
この細胞内局在パターンより、WFS1蛋白はprotein processing、membrane trafficking、ER calcium homeostasisのregulationなどに関与する可能性が示唆される。

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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