1999 年度実績報告書

包括的健康指標を用いた生活習慣変容の予防医学的評価システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号	11557029
研究種目	基盤研究(B)
研究機関	大阪大学
研究代表者	森本兼ひさ大阪大学, 医学系研究科, 教授 (20143414)
研究分担者	石川秀樹大阪府立成人病センター, 医長(研究職) 丸山総一郎大阪大学, 医学系研究科, 助手 (70219567) 竹下達也大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (20150310) 中村清一大阪府立公衆衛生研究所, 主任研究員 (80167551) 井岡達也大阪府立成人病センター, 医師(研究職)
キーワード	大腸腺腫 / 大腸がん / ライフスタイル / 運動 / 脂肪摂取 / 無作為割付 / 臨床試験 / 食事指導
研究概要	これまでの観察的疫学研究により、高脂肪食や運動不足は大腸癌のリスクをあげることが示唆されている。そこで、我々は、大腸癌の高危険度群患者である多発性大腸腫瘍(腫瘍・癌)患者に対し、食事指導と適正な運動負荷による無作為割付をおこない、大腸腫瘍の発生の有無および、大腸癌に関連した生物学的指標の変化について検討する臨床試験を企画した。エントリー期間は2年間、介入期間は2年間である。先ず、食事指導の参加を呼びかけ、参加希望者に食事指導をおこなった3ヵ月後、運動負荷への参加を呼びかける。割付は参加者自身がくじを引き、A群;食事指導およびフィットネスクラブでの運動負荷療法、B群;食事指導のみの2群に無作為に割り付ける。食事指導内容は、脂肪摂取量の適正化と多価不飽和脂肪酸組成の適正化とする。運動負荷は、1週間に1回以上、フィットネスクラブに通い、所定の運動負荷を受けるように指導する。主なエンドポイントは2年目に全大腸内視鏡検査における大腸腫瘍の発生の有無である。募集予定数は、A群100名、B群100名、計200名である。登録は平成9年10月に開始した。平成12年2月現在、適応基準に合致した207人に参加を呼びかけ、163人(79%)が食事指導についての参加を承諾した。参加を承諾した者のうち食事指導をうけて3ヶ月経過した者のうち、運動負荷に関する除外項目に合致した者を除外し、残りの者に、再度参加を呼びかけ、85人が参加を承諾し、運動療法および食事療法をおこなう43人と食事療法のみをおこなう42人に無作為に割り付けされた。発癌予防のための生活習慣への介入を企画、実施し、高い参加率を得ることができた。この良好な参加率の理由は、2段階に分けたインフォームドコンセントと、自らがくじを引く方法、無償による生活習慣変容指導が効果的だあったと考えられた。

研究成果
(8件)

すべてその他

すべて文献書誌 (8件)

[文献書誌] Yang,X.: "Prevalence of Helicobacter pylori Infection Japan : Relation to Educational Levels and Hygienic Conditions"Environ.Health Prev.Med.. 4. 202-206 (1999)
[文献書誌] Takeuchi,T.: "Induction of oxidative DNA damage in anaerobes"FEBS Letters. 450. 178-180 (1999)
[文献書誌] Takeshita,T.: "Self-reported alcohol-associated symptoms and drinking behavior in three ALDH2 genotypes among Japanese university students"Alcohol Clin.Exp.Res.. 23. 1065-1069 (1999)
[文献書誌] Murata,M.: "Genotype Difference of Aldehyde Dehydrogenease2 Gene in Alcohol Drinkers Influences the Incience of Japanese Colorectal"Jpn.J.Cancer Res.. 90. 711-719 (1999)
[文献書誌] Fukuda,S.: "Posttraumatic Stress and Change in lifestyle among the Hanshin-Awaji Earthquake Victims"Prev.Med.. 29. 147-151 (1999)
[文献書誌] Ishikawa,H.: "Prevention of Infections Complications subsequent to Endoscopic treatment of the colon and rectum"J.Infect Chemother. 5. 86-90 (1999)
[文献書誌] Ishikawa,H.: "Familial Cancer and Prevention"Wiley-Liss,Inc.. 559 (1999)
[文献書誌] 森本兼ひさ: "現代的ストレスの課題と対応"至文堂. 254 (1999)

1999 年度 実績報告書

包括的健康指標を用いた生活習慣変容の予防医学的評価 システムの開発

研究代表者

森本 兼ひさ 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (20143414)

研究成果

[文献書誌] Yang,X.: "Prevalence of Helicobacter pylori Infection Japan : Relation to Educational Levels and Hygienic Conditions"Environ.Health Prev.Med.. 4. 202-206 (1999)

[文献書誌] Takeuchi,T.: "Induction of oxidative DNA damage in anaerobes"FEBS Letters. 450. 178-180 (1999)

[文献書誌] Takeshita,T.: "Self-reported alcohol-associated symptoms and drinking behavior in three ALDH2 genotypes among Japanese university students"Alcohol Clin.Exp.Res.. 23. 1065-1069 (1999)

[文献書誌] Murata,M.: "Genotype Difference of Aldehyde Dehydrogenease2 Gene in Alcohol Drinkers Influences the Incience of Japanese Colorectal"Jpn.J.Cancer Res.. 90. 711-719 (1999)

[文献書誌] Fukuda,S.: "Posttraumatic Stress and Change in lifestyle among the Hanshin-Awaji Earthquake Victims"Prev.Med.. 29. 147-151 (1999)

[文献書誌] Ishikawa,H.: "Prevention of Infections Complications subsequent to Endoscopic treatment of the colon and rectum"J.Infect Chemother. 5. 86-90 (1999)

[文献書誌] Ishikawa,H.: "Familial Cancer and Prevention"Wiley-Liss,Inc.. 559 (1999)

[文献書誌] 森本兼ひさ: "現代的ストレスの課題と対応"至文堂. 254 (1999)

1999 年度実績報告書

包括的健康指標を用いた生活習慣変容の予防医学的評価システムの開発

森本兼ひさ大阪大学, 医学系研究科, 教授 (20143414)