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2001 年度 実績報告書

C型肝炎ウイルスによる発癌機序の解明及び肝細胞癌遺伝子診断法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 11557041
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

佐藤 千史  東京医科歯科大学, 大学院・保健衛生学研究科, 教授 (60154069)

研究分担者 黒崎 雅之  東京医科歯科大学, 医学部・附属病院, 助手 (10280976)
榎本 信幸  東京医科歯科大学, 歯学部・附属病院, 講師 (20251530)
キーワードC型肝炎ウイルス / 肝細胞癌 / 癌遺伝子 / 慢性肝炎 / replicon
研究概要

HCVreplicon(R)を用いてHCV遺伝子変異が感染培養細胞に及ぼす影響を検討した。R増殖はNS5A遺伝子構造に規定されており、ISDR上流のserine残基の変異は増殖活性にcriticalであった。またadaptive mutationを持たないNS5A蛋白はtransにR増殖を抑制した。次に、R増殖の際に感染培養細胞内で発現する遺伝子群をDNA microarray法で検討した、1,217遺伝子の大部分は有意に変動しなかったが、IL-8, GR01, GR02などのchemokine(CK)遺伝子の発現が低下していた。C型慢性肝炎組織における包括的宿主遺伝子発現と感染培養肝細胞における遺伝子発現に対するNS5A蛋白の作用を解析したところ、慢性肝炎で肝組織内CK遺伝子の発現が増強しており、NS5A蛋白自身が制御配列の活性化によりCKの過剰発現を誘導することが示された。NS5A蛋白はCK遺伝子発現を修飾することにより、C型慢性肝炎の病態形成に関与すると考えられた。更に、アデノウイルスベクターを用いて培養肝細胞にHCV-core蛋白を発現させ、細胞内mRNAの発現の変化をDNA microarrayを用いて解析検討したところ、core発現細胞においてv-myc, PCNA, DACD-1, HDGF等の発現が上昇し、v-jun, VEGF, IRF-1, IL8などの発現が抑制されていた。これらの変化が肝発癌と関連している可能性が考えられた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Itakura J.: "CD81 nucleotide mutation in hepato cellular carcinoma and noCD81 polymorphism in patients with various stages of hepatitis C virus infection"J. Med. Visol.. 63. 22-28 (2001)

  • [文献書誌] Nagayama K.: "Sequences in the NS5A protein of hepatitis C virus and the serum ALT response to interferon therapy in Japanese patients"Gut. 48. 830-835 (2001)

  • [文献書誌] Kusano F.: "Expression of C-C chemokines is associated with portal and ceriportal inflammation in the liver of patients with chromic hepatitis C"Lab. Invest.. 80. 415-422 (2000)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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