研究課題/領域番号 |
11557096
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
胸部外科学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
筒井 達夫 筑波大学, 臨床医学系, 助教授 (50112868)
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研究分担者 |
山海 嘉之 筑波大学, 機能工学系, 助教授 (30183833)
重田 治 筑波大学, 臨床医学系, 講師 (10196371)
軸屋 智昭 筑波大学, 臨床医学系, 講師 (20231368)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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キーワード | 連続流人工心臓 / モノピボット / 流れの可視化 / 適応生理 / 自律神経活動 / 遠隔モニタ / 遠隔制御 / テレメトリ |
研究概要 |
連続流人工心臓デザイン最適化、連続流に対する生体適応および遠隔監視・制御の検討を行った。 (1)流れの可視化法と動物装着実験(ヒツジ9頭)の反復により、連続流人工心臓ポンプ血栓形成部位の予測・および血栓非形成性デザインの検討を行った。ウオッシュアウトホール位置・形状がインペラ背面の血栓形成に関し最も重要な要素であることから、DD9型までの複数デザインのポンプにつき動物実験を反復し、流れの可視化実験と非常に良い対応を得た。これらにより、インペラの最適デザイン決定までの期間を短縮した。 (2)基準的研究として連続流ポンプをはじめとする補助循環臨床例の大動脈圧波形解析との対応検討行い、臨床例における低周波パワースベクトルの急性期抑制現象を確認した。これは交感神経系信号の抑制を示し、その遷延状態と臨床的経過との間には非常に強い関連性が認められた。連続流人工心臓装着動物の生体情報解析から自律神経活動度情報を抽出した。連続流負荷に対する対象動物の応答を検討したところ臨床例と比較し極めて安定した応答が得られ、連続流に対し良く適応していると考えられた。 (3)最長75日の連続流人工心臓装着実験により、動物管理画像を含む機械的・生理学的データのインターネット経由搬送による生体情報遠隔モニタリング・システムを確立した。このシステムは緊急時等の遠隔制御をも視野に入れて構築されており、安定した動作を確証した。 以上より、連続流人工心臓の血栓非形成性デザインの探索、連続流循環負荷に対する生体の適応、および長期生体・機械情報監視・制御システムの構築に関する研究を遂行し、それぞれ所期の成果をあげることが出来た。今後連続流人工心臓植込・長期維持実験を、本研究における成果を最大限に生かしつつ行う計画である。
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