研究課題/領域番号 |
11557114
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
木ノ上 高章 東海大学, 医学部, 助手 (30234313)
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研究分担者 |
蓮見 啓二 日立東京エレクトロニクス(株), 電子装置事業部, 主任技師
中野 和男 日立東京エレクトロニクス(株), 電子装置事業部中研分室, 技師
浅井 聰 日本大学, 医学部, 講師 (80231108)
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キーワード | 大気圧イオン化質量分析装置 / 二酸化窒素 / 一酸化窒素吸入治療 / モレキュラーシーブ |
研究概要 |
1.大気圧イオン化装置のコロナ放電部分が消耗した際に、バックグラウンドの上昇が見られたため、従来第一イオン源と第二段イオン化室との間のスリット径3mmを0.1mmまで縮小して、感度よく二酸化窒素を測定することができるようになった。一酸化窒素中の二酸化窒素の検量を一酸化窒素治療レベル(20-30ppm)でおこなった。イオン化ガスは20%6フッ化硫黄-アルゴンガス、サンプルキャリアーは純アルゴンガスである。 2.モレキュラーシーブの吸着性能を二酸化窒素の吸着を長時間行うことにより、治療に実際利用可能か5ppm二酸化窒素を吸着させ下流で濃度を測定した。モレキュラーシーブは従来の我々の行っている規格の3倍量(100g強)のモレキュラーシーブを充填したものを用いた。5ppm二酸化窒素は、はほぼOppbまで吸着され、これは8時間以上継続できた。モレキュラーシーブは一酸化窒素に対して短時間で破瓜するので、高濃度の一酸化窒素中の二酸化窒素の吸着に優れている事がわかった。 3.ますフローコントローラーを組み合わせて、治療に応用可能なガス混合器を作成した。一酸化窒素は納入時点ですでに二酸化窒素を含んでいるためにモレキュラーシーブを通してその後二酸化窒素を段階的に添加できるようにした。 4.先に作成した、肺高血圧症モデル動物であるモノクロタリン投与ラットに対して投与した一酸化窒素(50ppm)により、肺動脈血圧および血ガスは有意な改善傾向を見られず、添加二酸化窒素による影響を確認できなかった。一方モノクロタリンによるモデル肺高血圧症動物は4週間で肺高血圧症を確認できるものの長時間の治療手技観察には、低酸素症などによるモデル動物作成が必要と思われた。
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