研究課題/領域番号 |
11557121
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
和氣 徳夫 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (50158606)
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研究分担者 |
西田 純一 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (40264113)
加藤 聖子 九州大学, 生体防御医学研究所, 講師 (10253527)
加藤 秀則 九州大学, 生体防御医学研究所, 講師 (60214392)
松田 貴雄 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (10304825)
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キーワード | Endometrial Cancer / Choriocarcinoma / Cell senescence / Senescence inducing gene / Sodium Bytylate / p53 / p21 |
研究概要 |
1)ヒト1番染色体上の子宮内膜癌細胞老化誘導遺伝子の単離:60例の摘出子宮内膜癌からDNAを抽出し、1q上のLOH解析を行った。その結果1q42領域に両側アリルの欠失を含む高率なLOHを認めた。このため、1q42領域をカバーするBACコンティグを得、子宮内膜癌細胞へ導入した。特定のBACクローンの導入に伴い、ヒト1番染色体全長の単一移入時と同様な細胞老化が誘導された。現在BACクローンから候補遺伝子cDNAの単離を試みている。 2)絨毛癌細胞老化誘導遺伝子の単離:同遺伝子が存在すると示唆されている7q11.22領域をカバーするBACコンティグを得、複数の絨毛癌細胞株へ遺伝子導入し、その表現型の変化を解析した。特定のBACクローン導入により、顕著な細胞形態変化とともに絨毛癌細胞の老化が誘導された。同クローンから候補遺伝子cDNAの単離を試みている。 3)ヒストン脱アセチル化拮抗剤であるSodium Butyrate(NaB)で子宮体癌細胞の老化誘導が可能である。野生型p53遺伝子を保有する子宮内膜癌細胞ではNaBはp53発現を介してp21蛋白の発現を誘導し、細胞老化に至った。一方変異型p53遺伝子を保有する子宮内膜癌細胞では、NaBはは直接p21遺伝子プロモーターに作用し、p21発現を誘導し、細胞老化が導かれた。p53野生型子宮内膜癌では低濃度NaBにより細胞老化が誘導された。
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