研究課題/領域番号 |
11557131
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
栗栖 浩二郎 大阪大学, 歯学部, 教授 (50028346)
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研究分担者 |
樋口 義信 中外製薬株式会社, 研究員
加藤 穣慈 大阪大学, 歯学部, 助手 (90243245)
岩本 容泰 大阪大学, 歯学部, 講師 (30223431)
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キーワード | 顎顔面 / 遺伝子 / 導入 / マウス / 形態形成 / 発生 / 器官培養 / ベクター |
研究概要 |
平成11年度は、[1]遺伝子発現制御を可能なレトロウイルスベクターの改良と[2]高電圧パルス穿孔法による遺伝子導入条件の比較検討を行った。 [1]ニワトリレトロウイルスベクターRCASにはエンベローブの異なる3つのsubgroup(A,B,E)があるために多重感染が可能である。そこで、subgroup Aベクターのcloning siteの両端にlox-P配列を組み込んだウイルスベクターと、lox-P配列部で選択的に組み換えを起こすCre recom bin aseを組み込んだsubgroup Bのウイルスベクターを作製した。clon in g siteの両端にlox-P配列を組み込んだウイルスベクターには、レポーターとなるGFP遺伝子を組み込んだ。ウイルスフリーのSPF卵より線維芽細胞を分離して、GFP遺伝子を組み込んだウイルスを感染させた。その後、一部の細胞には、さらにrecom bin aseを組み込んだウイルスを感染させた。感染一週間後に、蛍光顕微鏡にて細胞内でのGFP発現を観察した。GFP遺伝子のみを導入した細胞では、97%以上がGFP発現が検出された。一方、GFPおよびCre recom bin ase遺伝子を導入した細胞では、約7%の細胞でGFP発現が検出された。この実験結果よりCre-lox Pシステムの応用により導入遺伝子の発現制御は、ある程度可能であることがわかった。 [2]リコビナントウイルスcDNAを高電圧パルス穿孔法で直接ニワトリ胚に導入する場合の、最適条件を検討する予備的検討として、まずニワトリ胚に、レポーター遺伝子を組み込んだpSG5発現ベクターをインジェクションして、様々な条件で電圧パルスをかけた場合の遺伝子導入効率を比較した。その結果、25-50V/cmの電圧で50msec、4回のパルスで最も高効率で遺伝子導入できることがわかった。
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