| 研究課題/領域番号 |
11557133
|
|---|
| 研究機関 | 神奈川歯科大学 |
|---|
研究代表者 |
梅本 俊夫 神奈川歯科大学, 歯学部, 教授 (20067036)
|
|---|
| 研究分担者 |
浜田 信城 神奈川歯科大学, 歯学部, 助手 (20247315)
渡辺 清子 神奈川歯科大学, 歯学部, 助手 (70148021)
熊田 秀文 神奈川歯科大学, 歯学部, 講師 (60120995)
はい島 由二 国立医薬品食品衛生研究所, 療品部, 室長 (80228379)
高橋 祐介 神奈川歯科大学, 歯学部, 助手 (20267511)
|
|---|
| キーワード | 歯周病 / ワクチン / プロテアーゼ阻害剤 / 線毛 / リコンビナントコレラトキシン / 経鼻免疫 / LPS / IgA |
|---|
| 研究概要 |
平成12年度の研究では、Pg由来精製線毛を単独またはrCTBと併用してマウス鼻粘膜に投与した結果、これら抗原が血清IgG/IgAおよび粘膜IgA抗体の産生誘導を惹起することを示した。そこで、本年度の研究では、Pg線毛/rCTBコンジュゲート経鼻免疫における線毛抗原の最低有効量、産生誘導される抗体の種類とそのタイムコース、並びに免疫時に見られる組織障害性などを詳細に検討した。また、Pg-LPS O-抗原多糖部分のエピトープ構造解析、並びに無毒化LPS/rCTB単独および化学結合型コンジュゲートの抗体誘導能評価に関する研究に着手した。
その結果、線毛抗原の誘導は、0.5-50μgの抗原量において、経鼻免疫における全身性の応答をして血清中に優位に高い線毛特異的IgG抗体を誘導した。また、血清中の同抗体誘導は、アジュバントであるrCTBの併用により若干ではあるが、増加する傾向が認められた。一方、血清中の線毛特異的IgA抗体価は投与抗原量に比例して有意に上昇し、その誘導効果はrCTBを併用した時の方が高くなる傾向が認められた。特に、線毛0.5μg投与時の線毛特異的IgA抗体誘導は、rCTBの併用により線毛単独投与時に比較して、およそ10倍程度増強された。経鼻免疫により誘導された血清IgGサブクラスとしては、線毛単独投与時および線毛/rCTB併用投与時ともにIgG1>IgG3>IgG2b>IgG2aの順に高い抗体価が認められた。これらの抗体誘導は少量の線毛抗原が有効に鼻粘膜固有層に存在する免疫誘導組織であるNALT(nasal-associated lymphoid tissue)を活性化し、最終的に強い全身性免疫応答を誘導したことによるものと思われる。
|
