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2001 年度 実績報告書

イオン交換機構に基づく可逆性抗菌性歯面塗布材の開発

研究課題

研究課題/領域番号 11557144
研究機関鹿児島大学

研究代表者

鳥居 光男  鹿児島大学, 歯学部, 教授 (30116066)

研究分担者 日野 憲一  株式会社クラレ, 歯科材料生産開発部, 部長
塚田 岳司  鹿児島大学, 歯学部, 助手 (70236850)
諏訪 素子  鹿児島大学, 歯学部・付属病院, 助手 (80206599)
キーワード抗菌性歯面塗布剤 / イオン交換機構 / 可逆性 / 陽イオン性抗菌剤
研究概要

我々は、う蝕予防を目的とした抗菌性歯面塗布材の開発を企図し、効果が高い溶出型でありながら永続性を兼備えるために、イオン交換機構の導入を考えた。平成8年度〜平成10年度に科学研究費補助金[基盤研究(B)(2)、課題番号08457505]を得てトリエチレングリコールジメタクリレート(TEGDMA)を主体とし、それに重合できる陽イオン交換基としてメタクリル酸を加え光重合化したレジンに陽イオン性抗菌剤である塩化セチルピリジニウム(CPC)をイオン結合で保持させることに成功した。本抗菌性レジンはく周囲の環境が酸性に傾く(pH<6.5)と保持していたCPCを遊離して強力な抗菌力を発揮する。そしてCPCの遊離が進んで抗菌力が低下してきても、中性環境下で高濃度のCPCで処理するとCPCを再吸着し、抗菌性を回復することにより永続性を持った溶出型の抗菌性を実現できた。本研究では本塗布材の実用化を図った。
前年度の研究では、塗布材の保存性を高めるために重合禁止剤の配合を試みたが、重合性が低下した。また、従来の配合比では室温が10℃程度に低下するとCPCが析出して来ることが明らかとなった。そのため操作性が落ちるが、2液型の構成にすることを検討した。必要量のTEGDMAを2等分し、一方に光増感剤と促進剤、他方にメタクリル酸とCPCを配合して2液性とした。これにより重合性を低下させることなく、温度低下によるCPCの析出を防止することができ、塗布剤の冷蔵庫保管も可能になった。また、必要な機械的性質の検討として、吸水量、吸水膨張量、吸水による硬度変化、歯質への接着性を調べた。吸水量および吸水膨張率については、コントロールとした即時重合MMAレジンの約3倍に達した。

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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