研究課題/領域番号 |
11557149
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
佐藤 尚弘 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (70178747)
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研究分担者 |
幾島 啓介 (株)ジーシー研究所, 研究員
吉田 恵一 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (60240280)
高橋 英和 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (90175430)
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キーワード | ペースト陶材 / 審美修復 / 新開発 / 材料試験 / コアー法 / 焼成前乾燥炉 |
研究概要 |
研究期間の最終年度である今年度は、焼き付け用ペースト陶材の完成を目指し、金属との焼付強さをISO/FDIS 9693 : 1999. Metal Ceramic Dental Restorative Systemsに準拠した3点曲げ試験により検討した。その結果、使用する金属により焼付強さはやや異なったが、それぞれ54.3±3.8MPa (MC70)、43.7±5.1MPa(D.U.)であり、従来型の粉末陶材と同等かわずかに上回る値を示した。以上の結果は、本年3月にアメリカのサンディエゴで開催される80th General Session & Exhibition of the IADR (March6-9)において発表する。(#2642 Bond Strength of an Experimental Porcelain for Metal-Ceramics) (現在の問題点と製品化への課題) 1. 単冠作製には大きな問題点は見あたらないが、3ユニツト以上のブリッジの場合には陶材の量が多くなるため収縮量が多くなり、メタルフレームからの陶材の剥離や亀裂が生じやすい。 2. 製品化する場合には、既存のポーセレンファーネスの保護や環境への配慮から換気機能がついた焼成前乾燥炉(約300℃付近まで昇温が可能)を作製し、同時に販売する必要がある。 3. 長期保存に際して品質が変化しないような容器の開発が急務である。 4. 今のところは最も基本的な色調であるA3の陶材しか開発していないが、ビタシェード全ての色調を網羅するペースト陶材を作製する必要がある。 5. 薬事申請 6. 臨床実地試験の実施の必要性。 以上のように、未解決の問題はいくつか残されてはいるがペースト陶材実用化のめどは立っており、今後も研究を継続し製品化を目指す予定である。
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