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1999 年度 実績報告書

唾液を用いたB型・C型肝炎ウイルス各種マーカーとHIV抗体測定法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 11557162
研究種目

基盤研究(B)

研究機関九州歯科大学

研究代表者

高田 豊  九州歯科大学, 歯学部, 教授 (40163208)

研究分担者 三上 通英  SRL大給臨床検査所, 検査統括部, 研究課長
福田 仁一  九州歯科大学, 歯学部, 教授 (00106270)
黒川 英雄  九州歯科大学, 歯学部, 助教授 (40161781)
松村 潔  九州歯科大学, 歯学部, 講師 (70285469)
キーワード歯科 / 肝炎ウィルスB / 肝炎ウィルスC / 唾液 / HBs抗原 / HCV抗体 / HIV抗体 / 口腔外科
研究概要

血清HBs抗原陽性者(10名)と陰性者(10名)を対象として唾液採取キットのOraSure^<【○!R】>(Epitope Inc.,USA)とSaliva Collector^<【○!R】>(カイノス、東京)を用いて唾液を採取した。AxSYMアナライザー(ダイナボット)を用いてサンドイッチ法によるEIAで唾液HBs抗原を測定した。カットオフ値をエクルーシス、ルミスポット、ダイナパックの3つの検査試薬で検討した。OraSure^<【○!R】>で採取した唾液陰性検体の平均±SDはエクルーシス0.6172±0.0693、ルミスポット2.406±0.797、ダイナパック10.53±5.79であり、平均+3SDをカットオフ値とすると、エクルーシス0.825、ルミスポット4.797、ダイナパック27.90となった。同様にSaliva Collector^<【○!R】>で採取した唾液陰性検体のHBs抗原カットオフ値はエクルーシス1.276、ルミスポット2.723、ダイナパック20.08であった。さらに血清HBs抗原陽性者の唾液を用い唾液HBs抗原の検査感度をエクルーシス、ルミスポット、ダイナパックに加え、ダイナスクリン、エスプライン、クイックチェイサの6種類の試薬で検討したところ、唾液採取キットOraSure^<【○!R】>、Saliva Collector^<【○!R】>共にエクルーシス試薬が最も感度良好であった。OraSure^<【○!R】>で採取した検体を同時期にエクルーシス試薬を用い唾液HBs抗原を10回測定し再現性を検討したところ、陰性検体(平均値0.579、SD0.0241、CV%4.17)、弱陽性検体(平均値2.436、SD0.0540、CV%2.22)、陽性検体(平均値74.423、SD1.22、CV%1.64)と良好であった。また、唾液を室温で1日から8日間放置し測定した。陰性検体、陽性検体共に再現性良好であった。次に、OraSure^<【○!R】>でHCV抗体陰性者の唾液を採取し唾液HCV抗体をEIA法のHCV・EIAII(アボット)で測定した。カットオフ値は0.0から0.7までに分布した。血清HCV抗体陰性、弱陽性、陽性者の唾液検体HCV抗体の同時測定再現性はいずれも良好であった。唾液室温保存4週間、8週間でも唾液HCV抗体測定の安定性を確認した。さらに、唾液HCV抗体測定においてコーヒー、ニコチン、ハミガキコ、アルコール、口紅、のど薬の影響も検討したがいずれも認められなかった。
以上のように、唾液HBs抗原と唾液HCV抗体測定の感受性、特異性、再現性などを検討し良好な結果を得た。今後は検体数を増やし唾液HBs抗原と唾液HCV抗体測定法の有用性をさらに検討したい。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 高田 豊: "口腔外科入院患者における臨床血液生化学検査値への成長・加齢・性差の影響"九州歯会誌. 53(2). 285-294 (1999)

  • [文献書誌] 高田 豊: "口腔外科入院患者における赤血球数・血色素濃度・ヘマトクリットの解析"九州歯会誌. 53(2). 278-284 (1999)

  • [文献書誌] Takata,Y.: "Hepatitis G virus infection in a high-risk subgroup of hospitalized dental patients"Oral Surg Oral Med Oral Pathol. 87. 442-445 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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