研究課題/領域番号 |
11557172
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
宍戸 宏造 徳島大学, 薬学部, 教授 (20006349)
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研究分担者 |
鳥澤 保廣 大塚製薬株式会社, 徳島第二工場医薬生産部, 主任研究員
久山 哲廣 徳島大学, 薬学部, 助教授 (70130383)
新藤 充 徳島大学, 薬学部, 助教授 (40226345)
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キーワード | ハリクロリン / ラソノリドA / 細胞接着 / 動脈硬化 / 全合成 / 不斉合成 / パン酵母 / 海洋産天然物 |
研究概要 |
動脈硬化や種々の難治性炎症疾患に対する治療薬の開発を最終目的に、細胞接着分子誘導阻害活性を有する2種の海洋産天然物、ハリクロリンおよびラソノリドAの効率的な全合成を目指し検討を行い、以下のような成果を得た。 1、ハリクロリンに関しては、薬理活性評価と合成ルートの確立のため、まずラセミ体で合成を検討した。簡便で高立体選択的な連続的Michael付加-[3+2]付加環化反応を用い、スピロ環部を合成後、立体化学の反転、増炭を経てラクタム環化を行いキノリチジン環を構築した。これに対し、位置選択的に2重結合を導入し、全合成において鍵となる三環性キノリチジンコア骨格の合成法を確率した。また、全く別のルートで、光学活性体の合成についても検討を行った。市販の安価な原料をパン酵母を用いて還元し、高いエナンチオ選択性で四級炭素を含むシクロペンタン部を構築した。次いで、増炭、パラジウム触媒を用いる環化を経て、光学活性アザスピロ化合物の合成に成功した。 2、ラソノリドAの合成については、鍵となる四級不斉中心を含むヒドロピラン環部の合成をめざした。我々が独自に開発、確立したシリルメチルラジカルの[5-exo-tig]型の付加による不斉四級炭素構築法を活用し、ピラン環上に存在する四個の不斉炭素の構築を試みた。その結果、アノメリック炭素の立体化学が天然物とは全く逆の化合物が選択的且つ高収率で得られた。現在、その立体化学の反転を検討しており、重要鍵パートの合成に接近中である。
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