| 研究分担者 |
吉村 昭毅 北海道医療大学, 薬学部, 助教授 (60220737)
青木 隆 北海道医療大学, 薬学部, 助教授 (90184035)
千葉 仁志 北海道大学, 医学部, 講師 (70197622)
河野 弘明 協和メデックス, 主任研究員
村井 毅 北海道医療大学, 薬学部, 助手 (50260823)
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| 研究概要 |
酸化LDL中の脂質として存在する不飽和脂肪酸エステル(コレステロールエステルおよび脂肪酸トリグリセリド)はその一部が酸化を受け,過酸化物として存在する.これら過酸化物の微量定量法を確立することは,酸化LDL生成機構の解明と同時にその化学組成の解明につながる.さらに,コレステロール輸送蛋白(CETP)完全欠損,CD36欠損,高トリグリセリド血症等脂質障害と酸化LDLとの関連を明らかにすることが可能となる.本研究では,先ず,上記過酸化脂質の分析法の確立を検討した.分析法の開発に先立ち,コレステロールエステル過酸化物,トリグリセリド過酸化物の標品の化学合成を行い,位置異性体を含めたこれら過酸化物の簡便な合成法を確立することができた.次いで,合成品を標品として蛍光ラベル化検出および,化学発光検出高速液体クロマトグラフィーによる微量分析法の確立を行った.さらに、本法をヒト血清中の過酸化脂質の分析に応用した.また,LDL画分,HDL画分中に存在するコレステロールエステルの過酸化脂質を分析し,過酸化脂質は主としてLDL画分に存在することを確認した.
現在,上記蛋白異常あるいは欠損患者血清中の過酸化脂質の分析およびLDL, HDL画分における過酸化脂質の定量を検討中である.また,当初目標とした血清中の過酸化脂質の簡便な分析法としての免疫学的測定法(EIA)の確立には至っていないが,リノール酸コレステロールエステルおよびオレイン酸コレステロールエステル過酸化物をハプテンとして,ウシ血清アルブミンと結合させ,それを抗原としてウサギに投与しその抗体を作成し,アッセイ系を確立する予定である.
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