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1999 年度 実績報告書

アクトミオシンATPase作用薬を用いた家族性肥大型心筋症治療薬の開発

研究課題

研究課題/領域番号 11557176
研究種目

基盤研究(B)

研究機関東北大学

研究代表者

斉藤 真也  東北大学, 大学院・薬学研究科, 助手 (80271849)

研究分担者 松永 公浩  東北大学, 大学院・薬学研究科, 助手 (90222306)
中畑 則道  東北大学, 大学院・薬学研究科, 助教授 (60045804)
大泉 康  東北大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (00006355)
石田 行知  三菱化学, 生命研, 主任研究員
キーワード生理活性物質 / goniodomin A / ミオシン / アクチン / 心筋 / 骨格筋
研究概要

家族性肥大型心筋症は若齢での突然死が問題となる遺伝性の疾患である。現在までに心筋のミオシン重鎖、調節軽鎖または必須軽鎖、トロポミオシン、トロポニンT、トロポニンCあるいはCタンパク質のいずれかの突然変異が関与していることが明らかとなってきている。
ミオシン重鎖の突然変異では、アクチンとの相互作用により活性化される、アクトミオシンATPase活性が著しく抑制されてしまっていることが近年明らかにされた。一方トロポミオシンの突然変異では、むしろアクトミオシンATPase活性の増加によって正常な拍動が阻害される。この結果、循環傷害に陥り、最終的に細動を引き起こし、突然死する。
家族性肥大性心筋症の原因が収縮タンパク質系の突然変異にあることが明らかにされた結果、従来のβアドレナリン受容体遮断薬やCaチャネル遮断薬と言った対症療法に代わり、新しい作用メカニズムを有するリード化合物として、心筋の収縮タンパク質に直接かつ特異的に作用する薬物が非常に魅力的であることが示され、新しいタイプの医薬品が開発される可能性が十分に考えられる。
我々は海洋生物よりgoniodomin Aおよびamphidinolide Bという、アクトミオシンATPase活性を強く増強する2つの天然化合物を見出した。作用部位はまだ明らかではないが、どちらもアクチンとミオシンの相互作用を促進していることが示された。現在分子レベルでの詳細な作用機序を検討している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Matsunaga K.et al.: "Amphidinolide B, a powerful activator of actomyosin ATPase enhances skeletal muscle contraction"Biochim. Biophys. Acta. 1427. 24-32 (1999)

  • [文献書誌] Matsunaga K. et al.: "Powerful activation of skeletal muscle actomyosin ATPase by goniodomin A is highly sensitive to troponin-tropomvosin complex"Journal of Pharmacology and Experimental Therapeutics. 291. 1121-1126 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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