研究概要 |
Insulinoma細胞:インシュリンを分泌するinsulinoma細胞(INS-1)に対するDIF-1の作用を解析した結果、DIF-1は用量依存的に細胞死を惹起した。DIF-1処理細胞では、核のCondensationと細胞体のShrinkingと、また同時に典型的なDNA分解のラダーが観察されたことから、DIF-1はこの細胞にアポトーシスを起こす事が分かった。このアポトーシスはcaspaseの阻害剤として知られているZ-asp-2,6-dichlorobenzoyloxymethylketoneや細胞内の遊離カルシュームのキレーターである1,2-bis(2-aminophenoxy)ethane-N,N,N,N-tetraacetic acid処理により影響されないことから、DIF-1はこの細胞にcaspase independent apoptosisを引き起こすことを明らかにした。 細菌、真菌、ウイルス:DIF-1が抗腫瘍作用ばかりでなく、in vitroでinfluenza virus A/PR/8/34の増殖を抑制することを明らかにした。しかし真菌(C.albicans, C.neoformas, A.fumigatus)や細菌(S.aureus, E.coli, P.aeruginosa)には作用しないことを見いだした。
|