研究課題/領域番号 |
11558005
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
酒井 義郎 山口大学, 工学部, 教授 (60107729)
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研究分担者 |
山本 正幸 山口大学, 工学部, 助手 (20304496)
呉 景龍 香川大学, 工学部, 助教授 (30294648)
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キーワード | 車いす / 自転運転 / 省力 / 在宅介護 / 自立支援 / 天井カメラ / 画像による遠隔監視・介入 / 安全・安心 |
研究概要 |
基本的にはソフト面を含めシステムの組立てとシステムの調整の段階にある。導入設備の眼球運動測定装置のうち予算上カメラ部分については装置純正のものでなく、眼球運動測定装置の出力とカメラ画像をパソコン上で独自のソフトによりスーパーインポーズする形を取るべく別個にCCDカメラを用意した。この眼球運動測定装置適用の主眼点は、直接の介護者なしに自動的に移動する車いすを利用するにあたって、搭乗者ができるだけ不安感を持たないですむような自動走行での動きを取れるようにすることにある。これについて基本的なことは、狭い道路で方向を変える場合に、(1)まず自動でなく手動で自分自身が車いすを移動させる場合に壁や床のどのあたりに気を配りながら、接触しないようまた動きとしてなるべくなめらかに移動させようとするか(これは従来から検討してきた"熟練"の問題であり、経験的に要点を以下に把握するかに成否がかかっている。)、(2)つぎに同じ手動であっても介護者によって押され移動する車いすに登場する場合にどのような視点をとるか、(3)自動の場合にどのような視点をとるかという3点があげられる。(1)は自分自身で動きに責任を持つ場合の視点、(2)は介護者に任せきって非常に安定し(基本的に固定される)かつ自由な(移動のために必要な視点でなく、見たいものを見る)視点である。操縦者により異なる(1)の動きのうちよい熟練的動きを抽出し誰でも安心して乗れるようにする。最後の(3)は、安心して他人任せ(システム任せ)にできる(2)の視点と動きを気にする場合も模範的な動きを感じて安心できる(1)の視点との中間的なものである。自動車いす搭乗者の視点を(2)の視点に近づかせることが安全・安心の自動化システム作りの一歩であると考え、被験者実験の結果を吟味しながら、自動システムの動きの評価とすることが今後の課題となる。
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