研究分担者 |
小野瀬 雅人 鳴門教育大学, 学校教育学部, 助教授 (40224290)
佐古 秀一 鳴門教育大学, 学校教育学部, 教授 (30153969)
本多 泰洋 東京女学館大学, 室長 (50238820)
森田 裕介 鳴門教育大学, 学校教育実践センター, 助手 (20314891)
片平 克弘 埼玉大学, 教育学部, 助教授 (70214327)
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研究概要 |
1.具体的教材の収集と整理の充実 教材・課題の分類学(タキソノミー)の検討を行うための具体的課題の収集を継続・充実した。特に,米国ではルーブリックと呼ばれる学習者の評価基準が,種々のパフォーマンスアセスメントとともに公開されており,各種情報へのリンクを整備するとともに,ルーブリックのデータベース化を図るため,ルーブリックの構造分析を行った。また,理科のルーブリックの開発プロセスを詳細に検討するため,調査を行った。 2.問題解決過程における認知特性に基づく教材分析法の確立 課題の科学的思考の成分を抽出するため,これまでの認知的研究における課題分析の方法論をサーマリーした上で,グラウンデッドセオリーの方法論を応用した,課題を質的に分析する方法論を「課題対話型目標分析法」としてとりまとめを行った。教材開発過程における目標分析に相当するものである。 3.遠隔共同研究システムの構築と運用のための条件 学習者のパフォーマンステストの評価基準であるルーブリックを,大学と学校とで共同作業を行いながら開発する,サーバークライエント型の遠隔共同研究システムの設計とプロトタイプの開発を行った。学校現場の教師との共同研究体制を整備してきており,最終年度に実際に運用できるシステム開発を行う。 また,大学と学校との教育研究に関する連携(パートナーシップ)を成立させる種々の条件に関して,鳴門市内の教育委員会・公立学校との連携活動を通じて分析を行った。 4.米国におけるルーブリックの日本における適用可能性の評価 米国におけるルーブリックを日本の教師が利用した場合の有効性を検討した。課題としてはニューヨーク州の数学ルーブリック(中学校)を援用した。その結果,ルーブリックを利用しない場合には減点傾向にある評価が,ルーブリックを利用することによって加点傾向に変化する現象が見いだされた。
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