研究課題
基盤研究(B)
我々は感性の工学的なモデル化法として、写真などのマルチメディアデータと、これを見た時に受ける印象を表現した言葉の間の相関関係を統計的に発見する手法と、印象語から適切なマルチメディアデータを検索する感性検索アルゴリズムを開発してきた。本年度は、この枠組み上で、未知の写真などのマルチメディアデータを与えて、計算機に、この写真が特定の利用者にどのような印象語を想起させるかを推定するアルゴリズムを開発した。このアルゴリズムと感性検索アルゴリズムを統合的に利用することで、風景写真と絵画、テクスチャなど、異なったコンテンツのマルチメディアデータ間でも、例えば、風景写真から印象語を推定し、その印象語にふさわしいテクスチャを検索できるように、主観的な基準に基づいたマルチメディア感性検索が可能となる。本年度はまた、客観的なキーワードをキーとして、インターネット上の複数の画像サーチエンジンを単一のインタフェースから利用し、回答として得られた画像群を自動的に統合しつつ、さらに感性のモデルに基づいて印象語でフィルタリングするメカニズムを開発した。
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