研究課題/領域番号 |
11558055
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
安藤 晃 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90182998)
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研究分担者 |
竹入 康彦 核融合科学研究所, 助教授 (60179603)
服部 邦彦 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (90261578)
犬竹 正明 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90023738)
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キーワード | イオン源 / 大電流 / 低電圧 / 空間電荷制限 / ホール加速 |
研究概要 |
本研究の目的は、プラズマ・核融合研究における小型のプラズマ閉じ込め実験研究において簡便に中性粒子入射法を利用可能とするため、ホール加速機構を利用した低電圧大電流ビーム源の開発を行い、これを用いた中性粒子入射装置を開発する事である。 従来用いられている静電加速を用いたイオン源では、空間電荷制限効果により引き出し電流値に限界があり低電圧で大電流のイオンビームをつくり出す事が困難であった。しかし、最近では宇宙航行用電気推進機としてホール加速器の実用化が注目されている。これは、空間電荷制限効果によるビーム電流の制限を受けないため低電圧で大電流のビームを作り出すことが可能である。研究内容としては、1keV以下で10A以上のビーム電流を引き出しうる試験装置を試作し、ビーム電流値やビーム発散、粒子成分比、中性化効率などを測定すこととともに、ホール加速中性粒子入射装置の実用化に向けた開発研究を行うことで、その設計に必要な実験データを得ることである。 本年度は、昨年度設計・製作された同軸型の小形の装置(入力電力1kW、ビーム電流2A、加速電圧200V)を大型真空容器(内径1m、長さ2m)を用いて放電実験を行った。そして放電電圧・電流およびガス流量などの基礎的な放電特性データを取得するとともに問題点を検討改善した。この測定のために静電プローブやエネルギー分析器の整備を行っている。それと同時にこの小型装置の実験結果を元に熱的、電気的特性を検討し現在設計中の低電圧大電流ビーム源の設計検討を行った。
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