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2001 年度 実績報告書

液体メタン中性子検出器の試作

研究課題

研究課題/領域番号 11558063
研究機関九州大学

研究代表者

石橋 健二  九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (00159766)

研究分担者 執行 信寛  九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (40304836)
有馬 秀彦  九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (20253495)
前畑 京介  九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (30190317)
池田 裕二郎  日本原子力研究所, 中性子科学研究センター, 室長(研究職)
新富 孝和  高エネルギー加速器研究機構, 低温工学センター, 教授 (10016082)
キーワード液体メタン / 中性子 / 反跳陽子 / 電離箱 / 検出効率 / 冷凍機 / シンチレーション / トリガー信号
研究概要

原子力利用及び関連科学研究の発展のためには、高エネルギー中性子を高い効率で測定することが望まれる。液体メタン(沸点112K)は水素を含むので反跳陽子変換作用があり、さらに液体希ガスに近い性質があり液体電離箱としても動作することが期待される。液体メタンは反跳陽子変換器と陽子検出器の両方の機能があるので、大容量検出器として使用できる可能性がある。本研究では、液体メタンによる電離箱を製作し、その検出器の動作を実証することを目的とする。
昨年度までの研究により液体メタンから、シンチレーション光が発生することを見い出し、それが高速トリガー信号として利用できることを示した。しかし、電離箱として電離信号を得るためには、電離電子の寿命を長くするために、液体メタン中の酸素等の不純物を低減させる必要がある。
本年度は、装置内のメタンガスの純度を上げるために、装置をベーキングするとともに、脱酸素材であるオキソープ等を使用してメタンガスを精製した。放射線源としてアルファ線源である^<241>Amを使用して、電離箱からの電離信号を観測する実験を行った。液体メタンを精製する前は、アルファ線による電離信号はバックグランドノイズより少し大きい程度であったが、液体メタンを精製後はアルファ線による電離信号がはっきりと確認できるようになった。これにより、液体メタン電離箱は、液体希ガス電離箱と同様に、入射放射線に対して電磁箱として動作することを実証した。したがって、中性子入射によって生じる反跳陽子を電離信号としで観測できる見通しが得られた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Hiroki Tanaka, Hideki Tenzou, Daiki Sahoh, et al.: "Observation of Scintillation Light from Interaction of Neutrons in Liquid Methane Chamber"IEEE Transactions on Nuclear Science. Vol.48, No.4. 1168-1171 (2001)

  • [文献書誌] Hiroki Tanaka, Hideki Tenzou, Mitsunori Furuta, et al.: "Observation of Scintillation Light from Liquid Methane Chamber"High Energy Accelerator Research Organization Report (Proceedings of the 1 5^<th> Workshop on Radiation Detectors and Their Uses). 61-70 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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