研究課題/領域番号 |
11558073
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
環境保全
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研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
原田 秀樹 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (70134971)
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研究分担者 |
大橋 晶良 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (70169035)
関口 勇地 長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (20313570)
荒木 信夫 長岡工業高等専門学校, 環境都市工学科, 助教授 (30193072)
田中 俊博 (株)荏原製作所, 環境開発センター, 応用技術部長
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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キーワード | UASBプロセス / 高温メタン発酵 / 嫌気性廃水処理 / グラニュール汚泥 / メタン生成菌 / パイロットスケール実験 / FISH法 / 16SrRNA |
研究概要 |
複数個のGSS(固液分離装置)を多段に配置した新規のUASB反応器を用いて高温(55℃)条件下で長期連続実験を実施し、以下のような知見を得た。 (1)実験室規模の新規の多段型高温UASB反応器を用いて、高濃度脂質含有廃水(牛乳廃水)を供給した長期連続処理実験を行い、そのパフォーマンスを評価した。その結果、多段型高温UASBプロセスは汚泥の浮上現象の抑制に有効的であることを示し、容積負荷25-30kgCODm^<-3>・d^<-1>の高負荷運転を許容した。また、脂質成分が高温嫌気性処理プロセスに及ぼす影響、及び高温嫌気性微生物叢に対する阻害効果を、連続実験及びバイアルを用いたバッチ実験によって明らかにし、グラニュール汚泥は高級脂肪酸阻害の回避に適した微生物叢(層状構造)であることを示した。(2)新規の多段型高温UASBプロセスの実現化を目指して、油揚げ製造工場オンサイトにてパイロットスケール規模の多段型高温UASB反応器を設計・製造し、600日間にわたる長期間の連続処理実験を行い、実用化に際しての問題点の抽出と最適な運転条件などを明らかにした。(3)微生物の属、種レベルまで解析が可能な、16SrRNA遺伝子をターゲットとした蛍光遺伝子プローブを用い、培養履歴の異なる嫌気性グラニュール内のメタン生成細菌群を定量化し、メタン生成活性との相関や、高温グラニュール内におけるメタン生成古細菌の分布を明らかにした。(4)高温UASBプロセスの迅速かつ確実なスタートアップについて、高温グラニュール初期形成過程における汚泥のグラニュレーション機構及び構成微生物叢のポピュレーションシフトを、従来までの処理プロセス評価手法と分子生物学的手法の両側面より解析を行い、中温性微生物叢から高温性微生物叢へののポピュレーションシフトを明確に示した。
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