1999 年度実績報告書

固相法による糖鎖の自動合成法の開発

研究課題

研究課題/領域番号	11558080
研究種目	基盤研究(B)
研究機関	大阪大学
研究代表者	深瀬洋一大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (80192722)
キーワード	固相合成 / 糖鎖合成 / 保護基 / リンカー
研究概要	我々は多孔質ポリスチレンを固相担体に用いることで糖鎖固相合成の基本的な方法論を確立させた。そこで一般的な糖鎖固相合成法の確立を目指し、より複雑な糖鎖として高等植物の生体防御系を活性化するエリシターGlcβ1-3Glcβ1-3(Glcβ1-6)Glcβ1-3Glcへの適用を検討した。合成は完了していないが、申請者が開発したクロロアジドベンジル基を用いた水酸基の保護法を利用した糖鎖固相合成法を確立した。シアロルイスX糖鎖合成の過程で、糖鎖を固相に結合させる新規なリンカーとしてアルキニルメチルオキシリンカーを見出した。糖鎖固相合成のための担体として多孔質ポリスチレンに加え、Chiron社の表面加工ポリスチレン樹脂であるランターンも優れていることがわかった。現在汎用の固相自動合成機を用いた糖鎖合成について検討している。

[文献書誌] Kenji Egusa et al,: "Solid-phase Synthesis of Oligosacharides Using 4-azido-3-chlorbenzyl group for temporary protection of hydroxy functions"Synlett. 1(in press). (2000)
[文献書誌] San-qi Zhang et al,: "New Methodology for High-Throughput solution-phase Synthesis : Affimity Purification by Crown Ether and Ammonium Ion interaction"Tetrahedron Lett. 40・42. 7479-7483 (1999)
[文献書誌] Koichi Fukase et al,: "A Novel Oxidatively Removable Linker and Its Application to α-Selective Solid-phase Oligosaccharide Synthesis on a Macroporous Polystyrene Support"Synlett. 7. 1074-1078 (1999)