研究課題/領域番号 |
11558106
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
森安 史典 京都大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (80191055)
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研究分担者 |
嶺 喜隆 株式会社 東芝, 医用機器技術研究所, 研究員
田畑 泰彦 京都大学, 再生医科学研究所, 助教授 (50211371)
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キーワード | 遺伝子 / イトカイン / 細胞内導入 / 超音波 / 照射条件 / インターフェロン / 肝臓 / 2-5AS濃度 |
研究概要 |
遺伝子やサイトカインを効率よく細胞内に導入するための、超音波の照射条件を検討した。サイトカインとしてインターフェロンを用いた。照射条件は、照射時間、送信周波数、duty比、音圧、バースト効果、プローブ開口の形状などを検討した。 対象は、動物実験はラットを用いた。インターフェロンを静脈内投与後、一定時間を経過して、対外から諸種の条件下で超音波を肝臓に照射した。その後時間を変えてラットを死亡せしめ、western blotting法で組織中の2-5AS濃度を測定した。 ヒトの検討では健康成人のボランティアを対象とした。100万単位のヒトインターフェロンを静注し、一定時間後体表から超音波を照射した。その後経時的に採血し、血中2-5AS活性を測定してインターフェロンの生物活性を評価した。 動物実験では、インターフェロンの生物活性は照射時間に依存した。30分を超える照射では、逆に活性の低下を認めた。周波数は1MHzの方が、3MHzより賦活化に有利であった。音圧はMI(mechanical index)値で1.0以下で十分な賦活作用が得られた。 ヒトの検討では、血中2-5AS活性は、超音波照射群では非照射群に比べ、平均1.7倍の増強効果が得られた。 以上により、超音波照射によりサイトカインの生物活性を増強することが、in vivoで確認された。また、そのための超音波の照射条件を特化することができた。 次年度の照射装置開発の基礎データとなる。
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