・X線画像をはじめとする画像技術の普及および進展によって、人間のからだにたいするイメージや知識が大きく再構成された。 ・それらイメージや知識は医学医療側によって占有的に囲い込まれており、生きられるからだはいわば不在になっている。 ・そうした状況下にあってわれわれは、医学医療という科学技術の営みとどうかかわるべきか。事実的に、われわれが抱くイメージおよび知をそれが構成している以上、それと訣別することはできない。囲い込みの柵を破って、われわれ自身がこの営みに近づき、ハイデガーの言う「技術との自由な関係」を結ぶべく努めるしかない。 ・画像制作を先導している諸概念、諸志向をわれわれ自身が追跡し言語化しなければならない。 ・そしてその際に、医学医療の営みに相当ジェンダー・バイアスがあること、これが手がかりとなる点であり、また留意すべき点である。
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