研究課題/領域番号 |
11610042
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
小川 眞里子 三重大学, 人文学部, 教授 (00185513)
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研究分担者 |
片倉 望 三重大学, 人文学部, 教授 (70194769)
山岡 悦郎 三重大学, 人文学部, 教授 (90115741)
伊東 祐之 三重大学, 人文学部, 教授 (50011359)
久間 泰賢 三重大学, 人文学部, 講師 (60324498)
遠山 敦 三重大学, 人文学部, 助教授 (70212066)
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キーワード | 物語 / 物語り / 実在論 / 仏教説話 / 言語哲学 / 歴史の物語り論 / 道具主義 / 進化論 |
研究概要 |
本研究は平成11年度から13年度の3年間のプログラムであり、本年度はまとめの年度であった。 そもそもは人間存在を「物語を語る存在」として捉えた上で、生命観や人間の魂や認識といった問題に関する比較思想的な共同研究を行うことをめざしたものであった。しかし、哲学・思想分野では十分に熟しているとは言えない物語概念をどのように各自の研究分野に引き寄せるかについては、容易に見通せないものがあった。本年度は昨年度の成果を一層正確に把握理解することによって、各自のまとめの物語制作への準備を行いたいと考えた。 昨年度 東北大学大学院文学研究科教授野家啓一氏に依頼して行った講演会「物語り行為による<世界制作>」は、きわめて広い範囲にわたる話題を提供されたため、また専門用語の原語がたびたび出てきたため、分野が少し異なる研究者にはそのままでは十分な理解が得られないと思われた。したがって本年度になって、講演のテープ起こしを行い、それを各研究分担者に提供して、各自の研究関心にそって有益な示唆をくみ取ることができた。講演は言語哲学に始まり、言語行為と物語について、また歴史の物語り論から科学の物語り論をまで広範囲な話題を提供するものであった。 他方、東洋哲学の分野からご講演をお願いした田辺和子氏のお話は具体的でわかりやすいものであったが、これは専門が近い研究分担者によってまとめが作成された。「原始仏教聖典の中の物語」というテーマ自体はかなり専門的なものであったが、議論は本研究のテーマに多くの示唆を与える普遍的なものでした。そのような共通の基盤を土台にして、各自が報告書を纏める作業を行い、次のような題材で報告が行われた。「もの語りの語るもの」「<物語り文>をめぐって」「薩長同盟物語に関するノート」「歴史の反実在論とキリスト教-序説-」「『自然権』の物語」「研究ノート:マッキンタイアの『物語』概念について」「老子伝説の再検討」「『ことわり』のかたち」「進化論と物語」などである。これらを纏めて、報告書を作成した。
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