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2001 年度 実績報告書

音楽のナショナリズム:中欧各国におけるその現象形態

研究課題

研究課題/領域番号 11610049
研究機関大阪教育大学

研究代表者

伊東 信宏  大阪教育大学, 教育学部, 助教授 (20221773)

キーワード民族主義 / ハンガリー / モラヴィア / ロマ(ジプシー)の音楽 / クレズマー / 楽師
研究概要

本研究は、20世紀前半の音楽におけるナショナリズムの問題を、いくつかの具体的事例に則して、比較検討することを目指していた。研究を通じて明らかになったのは、次の諸点である。
1.ハンガリー、チェコ、スロヴァキアなどにおいて、民俗音楽に関心が寄せられ、熱心な研究の対象となってきた背景に、ナショナリズムの問題があること。
2.しかし、そのような背景の故に、研究の客観的外観の背後に、しばしば国家主義的バイアスが見て取れる場合があること。
3.また、民俗音楽ないし民族音楽研究の枠組み自体が国家、民族の境界に左右されてきた結果、それらの境界を超えた現象について、これまで研究上の盲点となってきた問題が多いということ。
4.上記のような観点からすると、ロマ(ジプシー)による器楽、ユダヤの大衆音楽家クレズマーによる器楽、など儀礼の際の舞踊音楽について、調査を進めることで、これまでの音楽的ナショナリズムの研究に新しい視座を提供することができること。
5.このような問題は、さらに東欧から新大陸へとわたった移民とともにアメリカの大衆音楽の基盤ともなり、またロシアからの亡命者を通して満州、日本等にも及ぶ世界規模の広がりをもった現象であったと考えられること。
別に提出する研究成果報告書(全頁)では、上記1、2、3についてその骨子を論じ、4、5については試行的論考をまとめた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 伊東信宏: "ロマ(ジプシー)とその音楽"音楽の友. 第59巻11号. 92-93 (2001)

  • [文献書誌] 大津留厚 他5名共著: "『民族』(シリーズ「近代ヨーロッパの探求」10)"ミネルヴァ書房(予定). 350 (2002)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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