インターネットを頂点とする、コンピュータ・ネットワーキングの発展と普及は目覚ましいものがあり、本研究は、統計学・計量心理学(行動計量学)の分野を中心とする研究・教育を支援するシステムをコンピュータ上に開発・構築するものである。 本年度は最終年度であるので、データの統計処理に関しては、これまでに、統計学全般にわたって各種の処理法をプログラミングし、JsStat (JavaScriptによる統計学)として作成して来たものに加え、新たな手法についてプログラミングを行い、システムとして追加、整備した。 心理学的測定法、精神物理学的測定法、尺度構成法など行動計量に関する部分をさらに補い、総合化の作業を行った。すなわち、知覚・学習・情動、および社会・人格等の領域における社会調査の中から、行動計量に適したテーマを選定し、たとえば一対比較法、評定尺度法等、尺度構成等におけるデータの質の吟味を行う方法を試作した。 さらにデータ全般に関して、信頼性、妥当性のチェックを行うプロセスを加えた。 また、数学的処理、統計学的処理に関するものをプログラミングして、ユーザー関数として保存した。データあるいは処理結果を視覚的に見て理解することも重要であり、ヒストグラム、散布図の描画などの関数を作成して参照できるようにし、システムの強化を図った。
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