研究概要 |
文献研究の結果、以下の2点が明らかとなった。(1)フレーミング効果は日常的意思決定課題一般において広汎に認められる可能性がある。(2)従来のフレーミング効果の検証は大学生を対象とする調査研究に大きく依存している。 こうした点について検討した結果、当初の研究計画に以下2点の追加・変更が加えられた。 (1)消費行動に関するフレーミング効果の検証(追加)。なお、当初予定されていた、政策課題としては、日本における追試がほとんどなされていない Asian Desease Problem(Tversky&Kahneman,1981)が選定された。 (2)フレーミング効果の頑健性の検証(変更)。フレーミング効果における原因・責任帰属の問題を研究する前に、一般サンプルにおけるフレーミング効果の存在を確認する作業が必要であると考えられた。 以上の検討結果を踏まえ、本研究では、当初の予定通り2000年3月上〜中旬に東京都の有権者を対象とする世論調査が実施された(標本数1200、層化二段無作為抽出法、60地点、質問紙留置法、スプリット法)。 なお、データの集計・解析は平成12年度の研究課題となる。
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