本研究の目的は、日本と世界の12か国の青年が約2ヶ月にわたり船中で生活を共にし、船上および訪問国において各種の交流活動をおこなう、「世界青年の船」事業に、指導官(カウンセラー)として参加する研究代表者が、(1)事業の全日程における青年の異文化接触と葛藤解決についての参与的観察、(2)船上活動としての指導官によるセミナー形式における心理教育、(3)カウンセリング担当者としておこなう参加者との相談活動、(4)「青年の船」体験後の面接を含む追跡調査の4つを主な手段として、異文化接触と葛藤解決における参加者の行動の特徴を明らかにし、異文化コンフリクト状況における心理的援助法を開発・発展させることである。今年度は、(1)の記録まとめ、(2)の感想文を分析し、(3)では追跡面接をおこない、(4)は体験者の面接調査を行い、郵送質問紙調査の項目を検討し発送の準備をおこなった。
|